とても大きくて穏やかな涅槃像
穏やかな午後。織田廣喜美術館で、やわらかな色合の
作品をゆっくりと鑑賞することができた。その色合と
うらはらに、絵画に込められている情熱を強く感じた。
まだ、ゆっくり過ごしたい気持ちを抑えて帰路につく。
行きと同様に山々と、のどかな田園風景を眺めて走る。
帰る途中、道沿いの南蔵院を訪れた。まだ日は高い。
ブロンズ製では世界最大級という釈迦涅槃像がある。
別格本山南蔵院は、篠栗四国霊場の総本寺で第1番札所
でもある。小豆島、知多と合せて日本三大新四国霊場に
数えられる。九世紀に唐から帰朝した空海(弘法大師)が
修法した地とされ、1835年に尼僧慈忍により八十八カ所
の霊場の創設が発願され、1854年に整備され今に至る。
南蔵院の境内地図はこんな感じである。やはり
釈迦涅槃像は大きい。本堂が小さく見えてくる。
本堂上に、不動明王像のイラストがあるが実物は
こちらである。天地眼と言われる相は迫力がある。
七福神トンネルを抜けて、しばらく進むと釈迦涅槃像に
辿りつく。全長41mもあり、さすがに大きく迫力がある。
釈迦涅槃像は、釈迦が弟子たちに見守られて入滅せんと
する姿であるとのこと。穏やかな表情に見とれてしまう。
大きいにもかかわらず、その表情や姿、質感は繊細で、
釈迦涅槃像をつくることへの敬意と情熱が感じられる。
境内からの眺め。まだ、山中であることを実感する。
日も傾いてくる頃なので、暗くなる前に帰路につこう。