筑後川にかかる橋の向こうへ
佐賀駅から始まった自転車旅。有明海へ注ぐ川沿いを
走り、途中に広がる世界遺産の風景を後にし、しばらく
進むと赤い鉄橋が見えてくる。筑後川にかかるその橋
は1935年に開通した旧国鉄佐賀線の鉄橋でもあった
筑後川昇開橋。1987年の国鉄佐賀線の廃止後、1996年
には線路が撤去されて遊歩道として整備されている。
全長507mのその鉄橋は、当時からその規模が国内に
おいては他に類をみない大きさであり、現存する日本
最古の昇開式鉄橋で建設当時から東洋一の規模を誇る
ものであったという。またこの橋の中央部分の可動桁
は大型船舶の航行に対応可能なように、高さ23mの
位置まで引き上げることができる。そして今もなお
当時と同じように昇降する姿を見せてくれている。
また機械室の巻き上げ装置により昇降するこの橋は、
日本機械学会の機械遺産 第23号にも認定されている。
機械遺産とは、歴史に残る機械技術関連遺産を保存し、
その文化的遺産を次世代に伝えることを目的として
日本機械学会に認定されたもの。小さな機械から橋の
ような土木構造物などNo.116まで認定されている。
途中で見た旅客機のYS11も第23号に認定されている
昇開橋は大川町と佐賀を結ぶ橋
大川町といえば組子細工が有名だ
JR九州ブラッサム大分でふれた組子細工を思い出す
九州の旅を続けよう。JR九州ブラッサム大分といえば
水戸岡鋭治氏。そしていつか、氏がデザインを手掛ける
ななつ星へ。九州の魅力的な場所がななつ星によって
つむがれ見出されていく。新たな視点によりその価値
はさらに輝く。素朴で美しいものへの旅を続けよう。