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大心院に広がる風景にもいつかまた

妙心寺の広大な境内をめぐり、大心院へとやってきた。
ここは妙心寺の塔頭のひとつで、1492年に細川政元
により創建され、1573~1592年の間にに細川幽斎が
現在地に移転させたという。書院前には築山、石組み、
白砂が調和する枯山水庭園の阿吽庭が広がっている。

大心院の門をくぐる。○△□の敷石に、花の飾り瓦
緑の配置や構成にも目を上めつつ
唐門は閉ざされているようで
緑の隙間を通って玄関へ
広縁でゆっくりと移ろう時間を味わうのはまたいつか
光と影がうみ出す形を楽しみつつ
気持ちのよい空間を進む扉
扉の框の割付も気になるところ
広縁の先に並ぶ火灯窓。内側からも見てみたい
窓には格子。その割付もさまざまで
その先の渡り廊下でつながる書院の前に広がる
阿吽庭という名の枯山水庭園は
足立美術館を手掛けた中根金作による
きっとかつては鮮やかな杉戸絵に、時の経過を感じつつ
建物の回りの廊下をめぐり
その繊細な意匠に目を見張る
庭園に包まれるような空間にわくわくしつつ
行ったり来たりと子供のように
禅の寺院には達磨大師の掛け軸も
細い木桟のガラス戸により
庭は内部にとり込まれるように
透過したり映り込んだり
中庭をぐるりとめぐりながら
縦や横桟の意匠の組み合わせも楽しんで
広縁からのぞいた戸の内部はこのように
部屋全体から、細部の意匠へと
目を移しつつ、大心院を体全体で味わって
寺院をめぐる楽しいひととき

宿坊でもある大心院。いつかゆっくり味わいたい

阿吽庭からつながる庭の意匠。また、中根金作の庭へも

大心院を後にして、塀の風景の中を進み
寺院にほどこされた様々な意匠をたどれば
未知なるものとの出会いが待っている
塀や屋根の連なりも楽しみながら
境内をぐるりとめぐり、仏殿までもどってきた
そしてもう一つの枯山水庭園へ

妙心寺をぐるりと巡る。宿坊としても利用されている
大心院。今回は足早に通り過ぎたが、いつかゆっくりと
過ごしてみたい。鳥のさえずり、朝の光、寺院に流れる
空気や音に、時間によって移ろう庭の表情に。京都
への旅を繰り返して、まだ見ぬ風景に会いにこよう。








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