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不安げな空の下で始まった旅

2月の中旬のこと。朝、目が覚めると、あいにくの雨。
朝といっても、街が動き出す前の早朝の時間。手短かに
出かける支度をすませ、マンションを後にする。辺りは
まだ暗い。手早く、自転車を広げ、暗がりの中、自転車を
こぎ出す。思えば、暗がりは要注意だった。でも一日は
始まったばかりで期待に満ちている。博多駅へ自転車
を走らせ、駅前で自転車をたたんで、電車に乗り込む。
いつもの旅のルーティーン。さあ新たな旅を始めよう。


いつものように早朝の電車に乗り込み目的地へ
今回もJR九州の路線をたどる
あいにくの雨。北山田駅をこえ
豊後森駅でしばしの停車。せっかくなので車両の外へ
赤いキハ200形はおなじみの水戸岡鋭治氏のデザイン
豊後森駅そばには機関庫公園

近代化産業遺産の記憶。いつかゆっくりと訪れたい所

不安げな空模様。思えば今日の旅を予見するかのよう
黒い建屋がシックな目的地の駅に到着。赤い車両がよく映える
山並みと連続する駅舎。ようやく訪れることができた
ゆふいん。本当は特急で来たかったが、その時間は普通車のみ
駅舎には礼拝堂をイメージした大きな吹き抜けがある
デザインしたのは建築家の磯崎新氏。1990年に建てられた
トップライトを持つ駅の待合いスペースはアートな空間
複雑な架構はデザイン要素にも
内部には外観の黒と反転する白い空間が広がっている
山並みと連続するヴォールト屋根が特徴的
ゆふいん駅。中央の吹き抜けが建物の形を特徴づける
ゆふいんには辻馬車もある
黒く塗られた下見板貼の外観の落ち着いた雰囲気

黒い外壁とヴォールト屋根に原美術館ARCを思う

憧れていた湯布院に、ゆふいん驛
そして湯布院の町を楽しもう

今も愛され続ける磯崎新氏が設計した建物の数々

カベポスターも大声大会のネタでその名を叫んでいた


ゆふいん。大阪に住んでいた頃は、とても遠くにある
別の世界の憧れの地。単身赴任で博多にきたことで、
その距離が縮まった。一昨年の4月から、こつこつと
九州を旅して、ようやくここまでたどりついた。雨も
上がり晴れ間もさして、期待に満ちた一日が始まった。

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