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建物は過去から未来へと

兵庫県を二日日にわたる旅をして

また次の旅に出る。旅は私のライフワークでもあり、
旅を通して、日常を振り返り、風景の中にある楽しさ
を見出していきたい。次の旅に出る前に、大阪で8月
に竣工した、つながりとはじまりの物語のある建物へ。

KITTE大阪はかつて大阪中央郵便局が建っていた場所
その名前には切手の意味も込められて
やわらかな雰囲気のイラストは

宮岡瑞樹さんによるもの

開館記念の大きな水引のモニュメントは

大阪芸術大学の学生に手掛けられて

そのホールの吹き抜けに面した壁の一部に
懐かしさを覚える。それは
建物の一部が切り取られ保存活用されている
その窓からホールを見下ろしたり
その窓の向こうには新しい風景が
建物の記憶を伝えるハンドル
によって開閉される上げ下げ窓
旧大阪中央郵便局は吉田哲朗に手掛けられ
直線的なモダニズムのデザインで構成されて
ヒルトン大阪からの建物の姿も懐かしい
鏡面のパネルに映る建物にはかなさを感じ
大阪駅からもかつてはこのように

建物の一部を切り取り移設するという大胆な手法で

建物は以前の梅田の街歩きでも見上げて

新しくJPタワー大阪へと生まれ変わって

建物にはホテルも設置されて
アプローチにも少しだけ
通路空間によって外部から切り離されて
内部空間のエレベーターホールまでとして
そこには新しいような、懐かしいようなデザインで
奥には大阪の街を伝えるかつての街を伝えるプレートも
そこでは円と曲面が組み合わされて
円の形を楽しもう

ここは大阪という土地の記憶を紡ぐホテル

時代とともに風景は移り変わっていく

かつての大阪中央郵便局とその前の初代の大阪駅

そこははじまりの場所で、今はつながりの場所として

旅をしていつかの風景をつなぎながら

新しい風景への扉を開いて

旧大阪中央郵便局は、吉田哲郎が手がけたモダニズム
を代表する建物。外壁の窓は低層から高層にかけて
だんだんと低く、全体のバランスを考えてデザイン
されていた。当時はこの建物が解体されるとは思い
もよらなかったし、また大阪駅の周辺がこのような形
で移り変わっていくことも想像だにしなかった。建物
の一部は新たな空間へと利用され、また物語を綴って
いく。私もまだ旅の途中、この先も旅を続けていこう。


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