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その寺院は様々な歴史を越えて

泉涌寺を後にして、京都の歩きの旅では北へと向かい

次に訪れたのは智積院は、全国に3000あまりの末寺を
有する真言宗智山派総本山。智を積むと書く智積院は
学問寺ともよばれ多くの学僧を排出された。その広い
境内に20もの伽藍が並ぶ智積院は400年前、玄宥僧正
によって、様々な歴史を越えてこの地に再興された。

智積院の正式名称は五百佛山根来寺智積院。根来寺と
は和歌山にある寺院で、五百仏山(いおぶやま)は
その周囲に広がっている。1585年、豊臣秀吉による
根来攻めで灰に帰した根来寺智積院。高野山に逃れた
玄宥僧正により関ケ原の戦いの後、京都に再建された。

通りに面して大きく開かれた入口を進む
入口の脇の独特なシルエットの狛犬を見上げ
昨年リニューアルされた国宝の襖画を有する宝物館を横目に
門の向こうは名勝庭園。またゆっくりと時間をとって訪れよう
ひとまず広い境内を奥へ
整然と整備された境内を振り返りつつ
多様な緑の組み合わせを楽しんで
気持ちの良い参道の空間を進めば
1975年に再建された金堂へ。御本尊には大日如来
建物の周囲をめぐり、奥には
紫陽花が咲く庭園も。訪れたのは6月末で
夏の風景と切り替わる頃
寺院と広がる空。境内で出会う心地のよい風景
池に咲く蓮の花。薄桃色にはかなさも感じつつ
右奥に見えるのは智山専修学院。ここは学問寺でもある
こちら明王殿は僧侶のお勤めが行われる場所
金堂とハスの花咲く池を振り返りつつ。境内には
宿坊も。2020年に建て替えられた建物はホテルのようで
立派な車寄せも。モダンな建物のデザインにもひかれている
宿坊は一般でも利用できるので下見をかねて
ロビーでひと休みさせて頂いて

設計を手掛けたのは東洋設計事務所

いつかお寺での宿泊体験もしてみたい

1日1組の名勝庭園のライトアップのプランも

建て替えられる前の智積院会館は増田友也
の設計で。過去の風景を思い浮かべつつ
智積院を後にして。庭園や宝物館にはまたいつか

境内の配置をこちらから。VRで名勝庭園も

江戸時代に作られた総門。ここが使用されるの
は能化さま(住職)の晋山、退山の時という
いろんな魅力がつまった智積院。またゆっくりと

時間をかけて訪れよう。智積院にある国宝にも会いに

JR京都駅から始めた歩きの旅は泉涌寺を経て智積院へ

智積院の歴史にふれながら

境内の建物も動画で楽しんで

豊臣秀吉によって、困難な道を選ばざれる得なかった
智積院。時代を超えて、東山の地に再建された場所は、
かつて豊臣秀吉が建てた祥雲禅寺のあった場所。それ
は三歳でこの世を去った秀吉の子、鶴松の菩提寺で、
その弔いのために描かれた、長谷川等伯とその息子の
長谷川久蔵が手掛けた国宝の楓図、桜図が今も残る。

この地を与えられた智積院は、それを大切に守り抜き、
今は宝物館に展示されている。様々な歴史や因縁を
越えて智積院は今もここに建ち続ける。とても京都
の街歩きにて立ち寄る程度では、その魅力の一旦に
ふれるだけに。名勝庭園、特別公開での堂本印象の
壁画、あわよくば宿坊に、またいつかの旅で訪れよう。


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