その宿は過去と現在をつなげるように
宿を象徴する彫刻作品を楽しみつつ
空間を構成する仕上げ素材にもふれた。そこは元は
建具工場から宿へと生まれ変わった場所。当時の記憶
をつむぎながら、様々な仕上げを用いて新しい空間が
広がって。宿に散りばめられた素材の質感も楽しんで
今回は椅子と出会う旅にもなって
TATEGU-YAという名の宿。そこに広がる空間、楽しげ
に設置された彫刻やオブジェ、散りばめられた様々な
仕上げ素材。仕上げは異なる時間軸で建物を構成する。
光を帯びるものや吸い込むもの。手触りのよいものや、
ひんやりとしたもの。その色は時が経過するほどに、
濃くも淡くもなっていく。過去の記憶を内包しながら
新たな空間として、命が吹き込まれた宿を楽しんだ。