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千本格子の家並みに流れる歴史を感じて

今度は高岡駅から高岡の街をめぐり

日本遺産が形作る街、風鈴がさわやかな音をかなでる
風景を通り抜け、千本格子の家並みへとやってきた。
高岡でもっとも古い町という金屋町は1609年、加賀藩
藩主、前田利長が城下町を繁栄させるために作った町。

高岡の風景を楽しみつつ金屋町へ。高岡市金屋町は鋳物の町
鋳物工場の跡地に作られた公園の水の風景も眺めながら
町の中へ。ここは前田利長が鋳物師を呼び寄せ鋳物場を開き
高岡鋳物発祥の地に。そして高岡銅器産業の中心として栄えて
まずは大寺幸八郎商店へ。店の前にラジオ体操の少年の銅像も
おおてらのミニ干支はとても気になる存在で
アクセサリーのポスターも魅力的な

大寺幸八郎商店は1860年の初代幸八郎が開いたお店

ミニ干支はかわいらしくて美しいシルエット

ポスターのアクセサリーは錫を使ったもので

旅の思い出にと妻がこちらをお土産に

旅先で出会う素材は硬いものから柔らかなものまで
暖簾を吊るす金具のデザインも楽しげで
大寺幸八郎商店を後にして、向かいにも格子の街並みは続いて
こちらには少女の銅像。高岡を代表する銅像にもこの後で
お店の前には2024KANA夜!ナイトというポスターも

ここでは街を活性化するイベントも行われている

まちの駅でもある鐵瓶屋の隣には、高岡市鋳物資料館
そこには金屋街の鋳物師の町並みが紹介されて
中には1609年に開かれた高岡の街についてや
鋳物についての展示空間となっている
鋳物の製造工程の説明や道具が並び 
複雑な形状の製作ができる工法で再現された特殊な形の兜は

前田利長公が愛用したという銀鯰尾形兜

鯰は大地を揺るがす力をもつとして縁起のよいものに

鋳物店や資料館にも立ち寄りながら
金屋町に広がる千本格子の風景も楽しんで
旅先では変化のあるデザインについ引き寄せられ
側溝の蓋も鋳物の街ならではのデザインで
その土地が持つ文化や歴史が形になったものにも
またそれらが織りなす音のある風景にもひかれている
格子の規則的なリズムに、乱張りの石畳が異なるリズムを重ね
緑青の表情を持つ銅板の建物もアクセントに
複雑な形で空へと伸びる樹木にも目を留めて
縦の目が細かい千本格子も、少しずつリズムを変えながら
建物の2階の窓はピアノの鍵盤の形のようにも見えてくる
鋳物の街では工房を備えたお店もあり
暖簾に描かれたデザインも気にしつつ
向かいにはシンプルなデザインのヘアサロン。質感のある
塗装の壁面に小さなサイン。街に散りばめられた素材をたどり
時を重ねた工場のステンレスの扉や
街の中の寺院の建物の質感や
立体的な鹿角の家紋まで
様々な素材や形は街の風景を構成して
街の格子や窓のデザインが楽しくて、引いてみたり
寄ってみたり。格子にはLattice work BREWINGの看板

クラフトビールのお店で、開いていれば一人旅なら

格子戸の前には、おわら風の盆の踊り子の鋳物のかざりまで
町に散りばめられたデザインを楽しんで

千本格子の家並みも振り返って


2012年に鋳物師町として全国で初めて国の重要伝統
的建造物群保存地区に指定されているという金屋町。
旅のほんのひとときに、昔ながらの家並みとそこに
散りばめられた様々な形にふれた。町に流れる歴史と
文化、その流れの中にあるデザインを楽しみながら。


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