キャリブレーションで色の安定性と夫婦円満の秘訣を!
前回カラーマネジメントを説明しました。
カラーマネジメント:ヒトの色の見た目を、数値で指定・伝達可能とし、それぞのデバイスの状態を安定させ、出力可能な色の中でなるべく指定に近い色を、安定的に出し続けるようにするための仕組み
この中には2つポイントがあります。
色の安定性:毎回同じ色が出力される。
色の正確性:指定した色が正しく出力される。
今回まずは、色の安定性のお話をします。
というのも、そもそも出力ごとに各デバイスが同じ色を出すことが出来なければ、どんなに正しい色指定が出来たとしても、結局は正しい色が出せないことになります。
そもそもプリンタやモニタが毎回同じ色を出しているとは限らないのです、というか日々刻々と変動しているとうのが現実です。この日々の変動のことを「経時変化」っ呼んだりします。
プリンタだと、温度や湿度、インクの残量や状態など、モニターではさらに電圧なども変動要素として加わってきます。プリンタやモニタを囲む環境というのは日々変わっており、それらに影響を受けるのです。
ですので、まずは正しい色のが出るうんぬんの前に、私たちは手元のデバイスの色の安定性をマネージして、毎回同じ色が出せるようすることが必要なのです。
ではどうすればよいのでしょうか?この方法も具体的に自分で編み出す必要はありません。各カラーデバイスには色の安定性を確保するキャリブレーションという機能が備わっており、それを実行することいより安定性を確保することが出来ます。
「キャリブレーション」とは、日本語に訳すと「ゼロ点調整」になると、昔の先輩に教えてもらった記憶があります。
身近な例だと、アナログ式の体重計を使用する際に人が乗る前なのにすでにメモリが0以外を指していることがあると思います。その場合手前の調節ねじで0にしてから、体重計を使用すると思いまが、これも一種の「キャリブレーション」になります。
プリンタ・モニターでキャリブレーションで何が行われているのか代表的な例をザックリ見ていきましょう。
それぞれ、デバイス本来の出力になるように、それぞれのデバイスの設定値を調整します。
プリンタ:CMYKそれぞれ0-100%まで、5-10%刻みでパッチ出力し、測色機で測定。その測定値をもとに入力値=出力値になるように色材吐出量(インクやトナーなど)に補正をする。
モニタ:白色点、ガンマ、輝度を、測色機で測定し、あらかじめメーカーが指定したを調整目標値に調整する。
ザックリした説明でしたが、大まかにまとめると、
①ある時点での出力値を、測色機で測定する
②それを理想の理想の値に補正を行う。
カラーマネジメント対応をうたっているデバイスでは、これらが比較的簡単に短時間で行えます。それぞのお手元の機器のキャリブレーション方法を確認してみてください。
キャリブレーション実施頻度は、デバイスの種類や設置場所の環境だったり、顧客要求のレベル、出力枚数の違いによりそれぞれの現場で違いいます。それぞれの現場で最適な頻度を探してみてください。
また管理表を作るなどして実行すると、やり忘れはもちろん、関わる人々の色に対する意識が高まったり、お客様へのアピールにもつながりますので、ぜひ検討してみてください。
ここまでモニターとプリンタと比較的キャリブレーション実施が楽なものを説明してきましたが、CTPやオフセット印刷機にもキャリブレーションは必要です。
特にオフセット印刷機ではキャリブレーションという機能があるわけではないのですが、水やインキの温度であったり、ローラー同士のニップ値(隣り合うローラー同士がお互い押し合う力の度合い)など、ここでは語り尽くせぬほどの要素があり、その調整値を印刷機ごとにきめて、毎日調整して維持しています。
「オフセット印刷の変動要素230」という本が売られているほどの変動要素があります。
さぁ、これで私たちは、安定したカラーデバイスを手に入れることが出来たところで、今日のお話は終わります。
このキャリブレーション、人間にも必要ではありませんか?!?
人間にとってキャリブレーションとは、冷静になることだと思います。
特に夫婦関係ではたまのキャリブレーションが必要になってくるのではないでしょうか?
これが夫婦が円満の秘訣でしょうか?
しかし夫婦生活が長くなるとどこが「ゼロ点」が何なのか分からなくなってしまします。
夫婦関係の変動要素230万個〜夫婦のためのドラブル対処法〜
などという本が発売されることを願いつつ、本日は閉めたいと思います。
本日もお粗末様でした。