色で気付いた宇宙の膨張
今日もざっくり科学で進めていきます。
今日は「色で気付いた宇宙の膨張」とうテーマを書きます。
宇宙が膨張しているということはどこかで聞いたことがあると思います。
でもなんで、そんな壮大なことが人間には分かってしまうのでしょうか?
しかもそれは1920年という、約100年前にはもう我々人間の科学が解明した事実だったのです。
それも色が大いに関わっているのです。
それでは、紐解いていきましょう。
光は波で伝わっていて、人間はその波長の長さごとに違った色を感じている、ということをお話しました。
波長が長いと赤色に、中くらいだと緑、短いと青紫色に変わってきます。だから赤い色を見たとき人は、「波長が長っ」と感じて赤色を知覚するのです。
他方、天文学の研究から、太陽のような恒星や銀河は成分によってどのような光を放つのか分かってます。
細かいところは割愛しますが(私が分かっていないだけですが)、天文学者たちは望遠鏡で見える銀河がどのような物質で出来ていて、その結果どのうような光を放つのかを把握しているのです。
1900年代初頭、ハッブルさんという天文学者(ハッブル宇宙望遠鏡は聞いたことがあるかもしれませんが、その名前の由来となった天文学者です)がたくさんの銀河を調べていったことろ、見える色が論理的に導かれる色と違って見えたのです。
よーく観察をすると、一部の銀河を除き、すべて理論より長い波長の色に見えたのです。これは波長が長くなり赤に近づくので、「赤方偏移」現象と呼ばれます。
それはなぜか?「ドップラー効果」という言葉を聞いたことはありますか?
波の性質で、観察者に近づくときは本来の波長より短くなり、観察者から遠ざかる場合は、波長が長くなる現象です。
みなさんよくこの現象を体験するのは、音です。音も波です。
救急車が自分に近づいているときは、サイレンの音が高く感じます。逆に遠ざかるときには、音が低く感じます。
音の場合、高い音は波長が短く、低い音は波長が長いのです。
宇宙が膨張している話に戻ります。
ここでもドップラー効果が起きていたのです。
我々地球から遠ざかる銀河は、ドップラー効果により波長が本来のものより長くなります。つまり赤方偏移を起こすのです。
そうここで導かれた結論は、ほとんどの銀河は我々の銀河から遠ざかっているということでです。
※一部の近傍銀河は、重力により我々の銀河に近づいています。
さらにここで何がいえるか??
宇宙は風船の表面のようなものだといわれています。
その表面に、銀河や星が点在しています。
その状態で、風船が膨れていくところを想像してください。
どうでしょう、風船の表面に点在するそれぞれの星や銀河は、すべて遠ざかりませんか??
そうです、全部の銀河が遠ざかっている→風船が膨れている→宇宙が膨張している、ということがここで言えるのです。
赤方偏移=色が理論より赤く見えることが、この果てしない宇宙の膨張という結論にたどり着くなんて。
なんとロマンのあることなんでしょう。色は無限のパワーに満ちあふれている証拠でしょういか。
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