「確率思考の戦略論」を読む 第8章 マーケティングを機能させる組織
マーケティング関連のベスト書籍の一つ「確率思考の戦略論」。再読しながら内容をまとめています。
今回は、第8章 マーケティングを機能させる組織です。
マーケティングを機能する組織の必要性
1人でできる仕事量は大したことありません。
マーケターがいくら優れていても、それが機能する組織構造ができていないと意味がありません。
マーケターの役割が広告や売り方を改善してくれる程度という間違った認識を持つ経営者もいます。
本当に優秀なマーケターは市場で勝つために経営の意思決定のレベルにまで意見を言える人です。
マーケティングの使命は、「中長期に売上とブランドを上げるブランドを構築すること」です。
そのために、消費者(顧客)の視点に立って、自社のプレファレンスを高めることを最上位の判断基準における組織である必要があります。
「作ったものを売る、から売れるものを作る会社へ」と組織を変える必要があります。
よく初期のマーケティング組織を見ると、営業本部の傘下に入っていることがあります。売れるものを作る会社にするには、マーケティング本部の中に営業部が機能ととして入る形が望ましいです。
企業の成長は、人的資源の成長に等しい
学習する文化を醸成して、「次やるならば、どうすればもっと良い結果がでるのか」という視点を常に持って、マーケティング担当者が意識して行動することが重要です。
市場調査部のあり方
マーケターが正しい意思決定を行う確率を高めるために不可欠なのはリサーチャーの存在です。市場調査部は、目、耳、鼻、舌、皮膚といった「感覚器」のように外部の情報を集めて整理し、情報を脳に提供する役割があります。
市場調査部の目的は、1.量的・質的情報の提供、2.現状の客観的把握、3.死角を無くすこと、です。
市場調査部のレポートラインとして、マーケティング組織の最終意思決定者と市場調査部門長が、直接繋がっていることが重要です。
最終意思決定者に情報が齟齬なくタイムリーに伝わる必要があるからです。
完璧な組織はない
組織は最重要な経営資源ですが、完璧な状態であることはないです。人的資源の質的、量的な不足感や組織体制の不備を感じることはよくあります。
結局は、現行戦力でいかに勝つかを考えることです。
そのために、メンバーの「特徴」を活かして上げる「仏の部分」が重要です。
まとめ
マーケティングの役割は、企業によって本当に異なります。企業規模に関係なく、営業サポートみたいな位置付けのところも結構あったりします。
本章に書かれている通り、消費者視点(既存だけでない市場全体を見据えた時の顧客視点)で自社のプレファレンスを高めること、そして、短期でなく中長期に効果のある自社ブランドの確立を目指すこと。これがマーケティングの使命ですね。
とはいえ、短期的成果を常に追求する営業部隊との協力がなければ成功は望めないので、経営陣からのサポート及び営業部隊の腹落ちが必要ということになりますね。
最後までお読みいただき有難うございます。
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