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利用可能性ヒューリスティックについて理解しよう-行動経済学の理解と実践法2

スーパーで買い物をしているときに、このブランドを買うって決めてなくてもテレビCMとかで見たことがある商品を選んでしまう、という経験をしたことがある人も多いと思います。

記憶にあるものを信用して選択することを利用可能性ヒューリスティックといいます。

ヒューリスティックとは、意思決定をする際に直感や経験則で判断することです。反対語は、システマチックです。

ヒューリスティックな意思決定をしていると、限られた情報でバイアス(偏見)がかかり、間違った意思決定をしてしまうということがあります。

このバイアスによる非合理的な選択が行動経済学の根底の考え方となっています。

ヒューリスティックにはいつくかのタイプがあります。今回取り上げるのは、その中の利用可能性ヒューリスティックについてです。

良いか悪いは別にして、人は見たことがある、聞いたことがあるものを、まったく見たことも聞いたこともないものよりも信用してしまいがちです。

スーパーで日用品を買うときに、一番安い商品よりもCMで見たことがある商品の方が品質がいいのかもと思ってしまうのです。

もっとも、プロモーションを仕掛けるマーケターとしては、そういった行動を一部で期待しているから、印象深いCMが制作されるのでしょう。

着物の出張買取サービスの「バイセル」という会社のCMを見た人もいるでしょう。

タレントの坂上忍さんが「5年着ないんならもう着ないって!」っていうセリフがすごく印象に残ります。

このCMを見た人の賛否は分かれてたと思います。

でもある意味狙い通りだと思います。

おそらくターゲットは、着物を持っている、売ろうかと思っている中高年以上の女性でしょう。

そして、着物を売るのは1人の人生の中で一度あるかないかではないかと思います。

上記のターゲット層が、どこで売った方がいいのか?をシステマチックに比較することはまずなく、CMで記憶に残っているというヒューリスティックで意思決定する可能性は十分にあると思います。

他にも、印象に残すことに狙いを定めたプロモーションは多くあります。

利用可能性ヒューリスティックの活用法/対抗法

利用可能性ヒューリスティックは、アクセシビリティ(入手のしやすさ)と顕著性(目立ちやすさ)に密接に関わるとされています。
サウンドロゴ(ファミマの「あなたとコンビニ、ファミリーマート♪」など)は印象を残す点では有効です。

可能であれば印象に残すプロモーション手段を検討してみましょう。

しかし、資金的に競合の大規模なCMの真似なんてできないということもあるでしょう。

ヒューリスティックに対抗する方法としては、数字を使った証拠を示すことです。

わかりやすく一目見て良さが伝わるデータをともなったメッセージを打ち出すことでロジカルに消費者に納得してもらうことが大切になってきます。

顧客がヒューリスティックな意思決定を行なっているのかを見極めることは重要です。

最後までお読みいただき有難うございました。

参考書籍はこちらです。


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