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チャネル・マネジメントの構築プロセスを学ぼう〜マーケティング・マネジメント第16班を読む

マーケティング・マネジメント 第15章 流通チャネルの3回目はチャネル・マネジメントの構築プロセスです。

マーケターは、販売チャネルシステムを構築するために、顧客のニーズ、ウォンツに基づき、目的の確立、チャネル・メンバーの選定、動機づけ、評価というプロセスを設計します。
順に説明します。

チャネル目的の確立

到達したい顧客、提供すべきサービス水準、関連コストとサポートレベルといった目的を明確にします。
競争の激しい業界ではできる限り低コストであることを目指しますし、高級品であれば販売チャネルにも品格を求めます。

チャネル・メンバーの選定

自社にふさわしい仲介業者を選択します。
流通戦略については、仲介業者の数に基づいて3つの選択肢から選ぶ必要があります。
排他的流通:仲介業者を厳しく制限します。日本総代理店ってついて場合などです。
選択的流通:意欲的な一部の仲介業者に限定します。
開放的流通:多くの販売店を置きます。
開放的流通では普及は進みますが、業者間の価格競争を生み、ブランド価値を毀損するというリスクがあります。

チャネル・メンバーの動機づけ

仲介業者はエンドユーザーを満足させるために連携して取り組むパートナーですから、いかに協力を得てやる気を引き出していくかを考える必要があります。
チャネル・メンバーの行動を引き起こす力のことをチャネル・パワーといいます。以下のパワー・タイプがあります。

強制パワー:協力しない仲介業者との契約を解除したり資源を回収する力です。リスクもあり仲介業者が団結して抵抗してくるかもしれません。
報酬パワー:特定の機能を果たした場合や貢献に対して追加のベネフィットを提供するものです。
正当性パワー:契約で保証された行動を仲介業者に求めることです。
専門性パワー:仲介業者が持ってない専門性を持っています。
関係性パワー:仲介業者から尊敬され、事業提携に誇りを持ってもらうパワーです。

上記の力をうまく活用することで、協力を引き出せます。
もちろん、強制パワーや報酬パワーを行使するよりも専門性パワーや関係性パワーを行使する方がより良い仲介業者との関係が築けます。

チャネル・メンバーの評価

販売目標、在庫管理、配送、破損品及び紛失品の処理、プロモーション・プログラムおよび教育プログラムへの協力といった基準を用いて定期的に評価されます。
この際に、仲介業者を評価するとともに仲介業者から評価されるという姿勢が重要でしょう。長期的なWIN/WIN関係を築くには必須です。

まとめ

チャネル・マネジメント構築のプロセスについて説明しました。
ブランド力を強化するためにもチャネル・パートナーとの関係は非常に重要です。
日本的なビジネス習慣の中でこの点を誤解している企業を見ると非常に残念だなと感じることがあります。
良いパートナー関係の構築に努めましょう。

最後までお読みいただき有難うございます。


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