士業経営の落とし穴【みんなハマる】 第251話 郷中教育とアメーバ経営
士業は経営に向いてない。人材の育成に時間が使えないから。
薩摩藩の郷中教育は有名みたいですが、端的にいえば防人として朝廷や幕府の指示をまってたら海外勢にやられてしまうので、その指示を推測し、間違いのない判断を主体的に当事者意識をもって行い、果敢に行動できる人財を自律的に育成する仕組みといえるでしょう。とにかく若いうちから動転するような事態でも、根本にもどることを同世代でトレーニングするような感じです。
日本人の得意な徹底した”全体最適”思想、つまり、強い個人の自由、柔軟な公平性の担保、そして周りの人への溢れる慈悲という人間の3つの本能的感覚をうまく調和させ、行動につなげる術を、ちびっこのうちから、ワークでたたき込まれたら、社会で活躍する以外ないと思います。
戦後、こういうのはトンとなくなってしまっているので、もう会社にはいってからやる機会はないわけです。
経営の神様となった鹿児島出身の亡稲盛和夫さんが京セラで実践されたアメーバ経営とかフィロソフィーはまさにご本人の経営思想哲学の神髄ですが、もともとは鹿児島の風土に根付いた高い民度の原点である教育思想からきているんだろうなと個人的には思います。
そういう日本社会が失いつつある思想哲学実践の場を新しい日本のなかで普及するには企業という場が最もふさわしかったというわけでしょう。
そんなわけで、イケてる人財づくりに余念のない士業事務所である当社も、また、理念定立と理念研修によって、その育成の例に倣いたいと実践を続けております。
若手が、自分で考えて行動する。それが家族と組織と社会のためになる。
最高ですね。