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24.ハンドメイドで曼荼羅のような音世界 = Tush Sultana
Tash Sultana(タッシュ・スルタナ)はオーストラリアのアーティストで1995年生まれ、2016年デビューのマルチプレイヤーです。一人多重録音を駆使したワンマンバンド形式で独特の世界観を一人で表現しきっています。ハンドメイドのぬくもりを感じるバンドサウンドに味わい深いボーカルで強い印象が残ります。演奏技術やマルチプレイの工夫もすごいですが、何より声が良いですね。なかなか壮絶な半生を送ってきたようで妙に老成しているというか達観した感じを受けますが、まだまだこれからどのように進化していくかが楽しみなアーティストです。
もともとストリートライブ出身で、こんな感じでライブを行っていたよう。これを生で見たら驚きますね。
一人で世界観を作り上げるワンマンバンド(One-Man Band)が好きで、思わず見入ってしまいます。以前取り上げたジェイク・シマブクロやWintergatanもワンマンバンドです。自分ひとりでコントロールできるのは限界や制約もあるでしょうが、純度の高いパーソナルな音世界を独自に生み出しているアーティストを見ると驚嘆します。何より皆、楽しそうなのが良いですね。これができたら楽しいだろうなぁ、と観ていても憧れます。
Ed Sheeranもこうしたループマシンを使ったワンマンバンドを行うアーティストです。2004年デビューで2019年までにグラミー賞4回受賞、セールス(シングル・アルバム)1億枚超えと2010年代のトップアーティストの一人です。
もう1名、今度はワンマンバンドではなく弾き語りを紹介しましょう。弾き語りといってもエレキで、表情豊かな伴奏を奏でています。
Lianne la havas(リアン・ラ・ハヴァス)は2012年デビューのイギリスのシンガーソングライターです。彼女も一人だけでも独自の音世界を作り上げる力を持っています。音の中を自由に泳ぐようなスタイルが印象的です。