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Road To Download UK⑥:「Scream for me! Donington!!!」
遂にこの日が来ました。メイデンをドニントンで観る。ダウンロードフェス Day2です。
昨日書いた通り興奮気味で寝れなかったのですが朝9時半に元気に出発。最初のライブは11時からスタートです。
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正装していざバスで出発。二日目だとやや気持ちに余裕があります。
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昨日と同じく30分ほどバスに乗り、最寄り駅へ。昨日「ゲートからアリーナまで遠い」と書きましたが、思い立って道のりをタイムラプスで撮ってみました。歩きながらなのでブレていますが、道のりの遠さが伝わる、かと。
ゲートからアリーナ 1 #DownloadFestival pic.twitter.com/zFVlrnXnDF
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ゲートからアリーナ 2 #DownloadFestival pic.twitter.com/j1WXNhlYWP
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公園ゲートから入場ゲートまで、と、入場ゲートからアリーナまで。約30分の道のり。みんな歩いてます。イギリスの人はタフだなぁ。
ダウンロードはかなりバリアフリーに気を遣っていて、車椅子の方も多くいらっしゃいました。だからそういう方向けの別ルートもあるんでしょうね。多分、僕が歩いたのは1番遠いというか歩きまくるルートな気がしますが、それでも同じルートを辿る人がたくさんいます。
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さて、今日はメイデンがメインなので、基本的にメインステージ(Apexステージ)付近にいることにします。メイデンが近づいてきたら前の方に行く作戦。FTTB(First To The Barrier)とまでは行かずとも、なるべく柵(=最前列)の近くに行きたい。
メインステージ1組目はRaven Age。UKの若手バンドです。ちょっとA7X的なギターメロディ豊富な最近のメタル、という感じ。
The Raven Age #DownloadFestival pic.twitter.com/URkQJA3J0s
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スティーブハリスの息子が在籍しているんですよね。かなり荒削りで正直「アイアンメイデン関係者枠」な感じもしますが、けっこう観客の反応は温かい。僕もそうですが、メイデンファンが暖かく見守っていた印象。偉大すぎる父親がいるのは重圧でしょうが、ファンからも期待もされている様子です。
Raven Ageが終わり、ひとまず腹ごしらえを。ゲストエリアに移動します。
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フィッシュ&チップス、14ポンドなり。高めだなぁと思いましたがボリュームが満点でした。昼夜兼で十分なボリューム。
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腹ごしらえが終わったのでアリーナへ戻ります。会場では2組目のThose Damn Crowsがライブ中。
Those Damn Crows #DownloadFestival pic.twitter.com/t6K4B2TqlF
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初めて知りましたがUKで人気が出つつある若手バンドのようです。さすがメインステージに出るだけあって演奏がタイトで曲も良かった。後でチェックしてみます。
続いてMonster Truck。リフの安定感、低音の迫力が違う。音に風格があります。
Monster Truck #DownloadFestival pic.twitter.com/4WZOWFnpTO
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こうしたちょっとストーナーな感じのバンドはいくつか出ていましたが、やはりメインステージに出るバンドは違うんだなぁ、という印象。アルバムで聴くとまた違うのでしょうが、ライブだと演奏のタイトさ、曲の魅力が一段上でした。
以前、メタル系アーティストの高齢化、ヘッドライナーが軒並み60代、みたいな問題について書いたんですけど、シンプルにベテランのメタルアーティストの方が迫力があることが多いですよね。ライブ観ると格の違いがよく分かります。もちろん、演出や音響の優遇とかはあるにせよ、そもそものバンドの演奏力やグルーヴが違う。こうしてフェスで同じ日に聴き比べると出音の迫力の差、実力の差がよく分かります。
続けてBlack Label Society。
Black Label Society #DownloadFestival pic.twitter.com/XtIrySGf8f
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これまた安定の迫力、ストーナーな世界観へ。オジー直系のドゥーミーな味わいながらザックワイルドはアメリカンなのでUSのカラッとした感じ、パワフルな感じもが加味されているのが個性。このバンドの前身と言えるPride&Gloryは他にない個性を持った名盤だと思います。
パワフルにライブが進み、ソロコーナーへ。これがまた過剰。
Zakk Wylde 背中ギターソロ #DownloadFestival pic.twitter.com/N1lmEUk0BA
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背中でギターを弾く芸当を始め、それが延々と続く。この過剰さ、やり過ぎ感はザックワイルドらしいなぁと思います。サービス精神にノックアウト。カッコよかった。
US勢が続きます。次はShinedown。2001年デビューで、オルタナ、グランジが過ぎた後の世代、リンキンパークとかと大体同じ世代ですね。ポストグランジとニューメタルを繋ぐような音。あまりメタル感はなく、ハードロック、ミクスチャーロックという音像。
Shinedown #DownloadFestival pic.twitter.com/HFX9Nn1WmD
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名前しか知らなかったんですが、さまざまな表情を持った曲があり楽しめました。演奏もめちゃくちゃ安定している。華があるライブバンド。
なお、今日から椅子を導入しました。近くのテスコで9ポンド。
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これは買ってよかった。足の疲れが違います。ライブの間は椅子に座ってゆっくりできるし、少し後方でビールを飲みながらゆっくり観たらメタルリゾート感がありますね。楽しみ方色々。基本、僕はライブだと前に前に行こうとするのですが、さすがにこれだけの期間、規模だと力を抜くことを覚えました。ダウンロードは思い思いにみんなが楽しんでいる感じもあって(ずっと日光浴しながら寝てる人もちらほら)ライブの楽しみ方の新しい学び。そういえば野外フェス来るの久しぶりだなぁ。サマソニは行ってるけどちょっと違いますもんね。フジロックは寝そべったり自由な感じがあるけど(というか、ずっと暴れてたら体力が保たない)、そういう雰囲気は久しぶり。
さて、メイデンの前、最後のアクトはDeftones。
Deftones #DownloadFestival pic.twitter.com/btzMSChdew
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これは…正直評価に困るというか、ノリが違いすぎて困りました。僕もそうですが、この時間になると結構メイデンファンが前の方に詰めてきているんですよね。で、メイデンファンにはよくわからない音楽性。僕も音源で聴いたら音響の面白さとかは感じていたんですが、ライブだとよく分からない。ポストメタルとか、うーん、なんだかアート性が高い曲。分かりやすい歌メロはなく、感情表現が密室的に繰り広げられていく感じ。グルーヴもあってタイトではあるんですが、音量もやや控えめで暴れまくる感じでもない。もちろんDeftonesファンもいて、ステージダイブとかも起きていましたが全体的には「どうノッていいのか分からない」感が強かった。一応メイデンファンも歓声は上げていましたが全体的に戸惑い気味。前にメイデンファンの親子連れ(メイデンは二世代、三世代で参加しているファンも多かった)がいたんですが、子供達が途中で座り込んで携帯ゲーム始めてました。子供は正直。昔、フジロックで「ビョークの前に山崎まさよし」というラインナップを経験しましたが、あれに近いミスマッチ感。
多分、ニューロシス、HUM、Deftones、Toolみたいな流れのフェスだと面白いし入り込めると思うんですよ。メイデンの前にDeftonesは合わなかった。でも、Deftonesってけっこう欧州メタルフェスの常連ですよね。こんな雰囲気を毎回作り出してるんだろうか。良くも悪くも強烈な印象。
さて、Deftonesが終わると一部Deftonesファンが去り、その倍以上のメイデンファンが雪崩れ込んできます。アリーナが活気付く。この時間、セカンドステージでメガデスがライブしていたんですよね。メガデスを観てからメイデンに来る人も一定数いたようで、どんどん密度は上がっていきました。セキュリティが水を配っていく。
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時計が21時を過ぎた頃、docter docterが会場に流れ一気にヒットアップ。いよいよメイデンライブです。冒頭三曲はsenjutsuからのナンバー。
Iron Maiden 1 #DownloadFestival pic.twitter.com/YmlZ79jdcn
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一曲目から侍エディの登場です。
冒頭三曲が終わったらセットが変わり、中断されていたLegacy of the Beastツアーに。ちなみにこのセット変更は大量の人海戦術で瓦を運んでいきました。
Iron Maiden 2 #DownloadFestival pic.twitter.com/xfyY2b3cfY
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この辺りでちょっとウルッと来ました。ついにドニントンに来た。第一回に書きましたが、僕の最初のメタルライブ体験(映像ですが)がメイデンのライブアットドニントンだったんですよね。それを観て新しい世界に衝撃を受けて、メタル、いや、音楽の力というものを感じた。そこから幾星霜が立ち、自分がドニントンでメイデンを観られるとは夢のようです。一つの夢が叶った。
いろんな夢ってあるじゃないですか。仕事のことだったり、あるいは結婚や出産といった家族のこととか、家を買うとか、そういうキャリアやライフプランに関係することの夢はそれなりにあったし、叶ったものも忘れたものもありますが、そういうものと無関係な純粋に楽しみのための夢、何かを得るとか将来に関係なく「ただやりたいからやる」という夢を叶えたのは随分久しぶりな気がします。メイデンのVHSを観てワクワクしていたあの頃の自分に感謝されるというか、自分を大切にできたというか、不思議な充足感。こういう体験って大事なんじゃないかなぁ。人生を振り返った時に、何度も取り出したくなる宝物のような記憶が増えました。
Iron Maiden 3 The Trooper!!!! #DownloadFestival pic.twitter.com/Va4CZGYLeF
— 𝔳𝔞𝔧𝔯𝔞-𝔦𝔡 (@vajraid) June 12, 2022
ライブはどんどん盛り上がっていきます。アンコール一発目はトゥルーパー。そしてセカンドアンコールでエイジズハイ。
Iron Maiden 4 #DownloadFestival pic.twitter.com/93HTrR53QP
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2時間のフルライブが終了。生の「Scream for Me! Donington!!!」に参加できて感無量です。この日のセットリストはこちら。これはザグレブのものですが同じ内容でした。
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…さて、感動はここまで。次はおそらくこの旅行最大の山場である帰宿です。時間は11時。一斉に人々が動き出します。
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大量の人波(花火大会の後みたい)に揉まれながら来た道を戻ります。途中で少しずつ人がバラけて行き、真っ暗な中でバス停にたどり着く。行きは40分ぐらいの道のりが帰りは1時間でした。バス停についたのが12時ぐらい。
帰りの便は行きに調べておいたんですが毎時14分発。12時14分のバスに間に合いました。ただ、この時点で同じように歩いてきた人達でけっこうバス停が混み合っています。で、先に来た他のバスを観ていると、バスの定員を超えると「次の便を待て」と言われている様子。次の便って1時間に一本なんですけど…。乗れなかったらどうしようと懸念しましたが無事乗れて1時ごろ帰宿。だいたい宿からアリーナまでは1時間15分ぐらいはかかるので、2時間でついたなら予想の範囲内です。疲れた!
というわけで一眠りして今に至ります。今日はDay3、メイデンは観れたので今日はのんびり観ようと思います。
それでは良いミュージックライフを。