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C Duncan / It’s Only Love Song(2025)
UK グラスゴーのシンガーソングライター、C Duncanの2025年作。アルバムとしては5作目。Allmusicの新譜レビューで星4.5がついていたので発見。POP/ROCK系の新譜で星4.5ってなかなかつかないんですよ。
聞いてみたら「エバーグリーンなポップスとはこういうものだ」という音像。橋本徹(SUBURBIA)さんが選んでいたフリーソウルコンピが好きだった人なら直撃すると思います。しかも全曲クオリティが高い! ちょっとシルキーなボーカル、霞がかったようなプロダクション、今の文脈だとシティポップというのかも知れないけれど、個人的にはシティポップよりフリーソウルですね。エルトンジョン的な丁寧な作曲と、歌い方はもっと大人でアーバンな感じ。
彼のバイオを少し。C・ダンカン(本名:クリストファー・ダンカン)は、1989年7月29日生まれのスコットランド・グラスゴー出身のシンガーソングライター兼作曲家。幼少期から音楽一家に育ち、ピアノやヴィオラを学び、後にギター、ベース、ドラムなど多彩な楽器を習得しました。グラスゴーの王立音楽院(現・スコットランド王立音楽院)で音楽作曲を専攻し、卒業後は自宅で楽曲制作を開始。だから作曲が丁寧なんですね。
2015年にデビューアルバム『Architect』をリリース、調べてみたら同作はマーキュリー賞にノミネートされていたんですね。当時から評論筋の評価は高い。デビュー当時からクラシック音楽の影響を受けた豊かなコーラスハーモニーとアコースティックなサウンドにドリームポップやインディーフォークの要素の融合が特徴。
最新作である本作は2025年1月24日にリリース。壮大でロマンチックな楽曲が収められており、彼の音楽的成熟を感じさせる作品となっています。
また、C・ダンカンは視覚芸術にも才能を持ち、自身のアルバムカバーの絵画を手掛けています。どのジャケットも特長的。ちょっと永井博(Long Vacationのジャケット)テイストもありますね。
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さらに、オープンリーゲイでもあり、3rd「Health」はパーソナルな表現が多かったそう。LGBTQ+コミュニティの一員として、自身の音楽を通じて多様性と受容を促進することにも力を入れています。純粋さを感じる良いアルバム。ちょっとメロディセンスには後期アンディパートリッジ味も感じたり。素晴らしいブリティッシュポップ。
それでは良いミュージックライフを。