Lordi / Spooky Sextravaganza Spectacular(1995)
総合評価 ★★★★☆
95年、インダストリアルメタル。ホワイトゾンビやナインインチネイルズなどを彷彿させる音。ただ、ところどころ70年代のディスコ的な音が入ってくるのが面白く、バンドの歴史を感じさせる。基本的にインダストリアルメタルは機械的なビートと重なる音圧でテンションを高めていく、熱狂していくような構造だけれどそこにしっかりメロディというか、シンガロングなコーラスを入れてくるのはさすが北欧、メロディにこだわるバンドの矜持。ちょっとコミカルというかホラー味があるのもホワイトゾンビ的でこのバンドらしさを感じる。いつの時代も変わらぬLordi、さすがモンスターは人間界のトレンドに表面上は合わせつつ、中身はブレない。あ、外見も変わっていないけれど。不変。
01 Scg Minus 1: The Ruiz Ranch Massacre ★★★
鶏の鳴き声、朝、会話、男2人に女1人。声色だけなら牧歌的な会話。中身はひどそうだが。こうした寸劇はフランクザッパを連想させる。結構長い。
02 Demon Supreme ★★★★☆
デジタルホラー。ちょっとコミカルな感じもする。インダストリアルビート。ナインインチネイルズとかに近い感じ。ホワイトゾンビやロブゾンビと言うべきか。しっかりフックのあるサビを持ってくるのは流石。
03 Re-Animate ★★★★☆
デジタルビートでファンキー、ヒップホップな感じもする。きちんとメロディアスなパートがある。タイトルのリアニメイトはリンキンパークからだろうか。ダイナミクスのある音圧で攻めてくる感じは95年的。
04 Lizzard Of Oz ★★★★☆
タイトルからするとオジー オマージュ。オズの魔法使いが元ネタではまさかあるまい。95年のオジーと言えばオズモシスの頃か。オジーっぽくもあるがどちらかと言えばホワイトゾンビに近いかな。きちんとシンガロングなサビがある。
05 Killusion ★★★★☆
急に80年代返りした音。ヴァースのメロディはグランジな感じだが、コーラスは80年代に返っている。いや、70年代のディスコまで戻っているかも。デジタルだからか。95年のアルバムにこういう曲が入っているといいアクセントになる。
06 Skull And Bones (The Danger Zone) ★★★★☆
ホラー映画のサントラ的な始まり方。そこからスラッシーなリフをインダストリアルなビートに乗せたパートへ。ナインインチネイルズ的な、サビで連打するリズム。初期プロディジーもこうかも。グルーヴと圧で勝負。
07 Goliath ★★★★★
これぞホワイトゾンビだ。かっこいい。ローディの演るインダストリアルメタルとしては正にイメージ通りの音。きちんとメロディアスなサビがあるのが矜持を感じる。
08 Drekavac ★★★★
少女の歌声、不思議な言葉でスタート、何語だろう。そこからインダストリアルなアップテンポのビートとリフへ。
09 Terror Extra-Terrestrial ★★★★★
スターウォーズ的なイントロ、スターウォーズのオマージュが時々出てくるな。そこからふたたびディスコ的なサウンドに。近未来だけどレトロなのに90年代というよく分からなくなるサウンド。ここはどこなんだ。
10 Shake The Baby Silent ★★★★☆
これはkillectionに入っていたかな。インダストリアルホラーメタル。グルーヴ主体でグイグイ来る。ノリが良い。
11 If It Ain’t Broken (Must Break It) ★★★★☆
ビート主体、ヒップホップにも近い跳ねるビート。ちょっとミクスチャー感があるな。ジョンブッシュ時代のアンスラックスとか。大音量で聞くと迫力がある。
12 Anticlimax ★★★
短いナレーション、終わり。「アンチクライマックス」の名の通りあっさりしている。
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