49.めくるめくメタル愛の世界 = Nanowar Of Steel
メタル×レゲトン。Nanowar改めNanowar Of Steelはイタリアとサンマリノ共和国のバンドで2003年デビュー。一貫してTrue Metalへの愛溢れるコメディソングをリリースしています。パロディながら作曲センスが良い。「いかにもありがちなパワーメタル曲だけど歌詞がバービーについて」とか、特定のターゲット層に深く刺さる笑いと刺激を提供しています。こちらは2019年リリースのNorewgian Reggaeton。ノルウェーと言えばブラックメタルということでコープスペイントをしたメタラーたちがレゲトンでパーティーという狂気の組み合わせを作曲能力の無駄遣いで具現化しています。2019年までに5枚のアルバムをリリース、精力的に活動を続けています。ネタ切れせず、だんだんバンドとしての完成度が上っています。継続は力なり。
この曲にゲスト参加しているCharly Glamour & Gigatronも1997年からスペインで活動するパロディーメタルバンドで、2019年までに3枚のアルバムをリリース。2017年リリースのViking buguiはちょっとヒットしました。メタルを楽しんでいる感じが素晴らしい。ちょっとアリスクーパーっぽいボーカルがCharly Glamourです。
もう1曲、Nanowar Of Steelの曲を。
「これはNANOWAR OF STEEL独自の見解によるクリスマスと現代のバイキングについての曲で、GLORYHAMMERのAngus McFife卿が登場する。この壮大なゴスペル・メタル・ソングは、イケア(IKEA)の主人であり、スタイリッシュな家具を愛するメタルヘッドの保護者である私たちの主と救世主オーディンの美徳を称えている。この歌はあなたのリビング・ルームの見方を永久に変えるだろう」とのこと。2019年クリスマスシーズンリリースの曲です。全メタラーのクリスマスソング定番に躍り出たこの曲。北欧神話の天国であるヴァルハラをハレルヤで称える造語「VALHALLELUJA(ヴァルハレルヤ)」の荘厳な響き。正統派メタルに乗せてラテン語でIKEAの家具について歌うという急展開で魅せます。
ヴァルハレルヤにゲスト参加していたAngus McFife(アンガス・マクファイフ)はGLORYHAMMERのボーカル兼主人公。2013年にリリースされたGLORYHAMMERの1stアルバム「Tales from the Kingdom of Fife」で、ファイフ王国の王子、アンガス・マクファイフ卿は邪悪なウィザードにさらわれた王女を取り戻しました。独自のファンタジー世界の中で物語を展開しているバンドで、3rdアルバムではついに宇宙に進出。マーベル・ユニバースのような世界に突入しています。GLORYHAMMERのキーボードで創始者でもあるChristopher Bowes(クリストファー・ボウズ)は以前取り上げたALESTORMのボーカル兼キーボードでもあります。