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Babymetalの新譜”The Other One”(2022.3.24 Out)予想

Babymetalの新曲が公開されました。

3/24にリリース予定のニューアルバム「The Other One」からの三曲目の先行配信曲。日本のメタル市場にとってメタリカの新譜と並ぶ今年前半の注目作です。この曲はかなりドラマティックでストーリー性が強い曲ですね。

今作は初のコンセプトアルバムになるそうで、その時点でもかなり物語性が強い。題材がプログメタルやシンフォニックパワーメタル的です。そこにジャパニメーション的なコーラスや音階、具体的には攻殻機動隊のサントラ(川井憲次的)や平沢進的なコーラスが入ってきます。こういう音像って日本らしさとして確立している気もします。あまり他国にはないですよね。

逆に、少女らしさ、アイドルらしさは少なくとも先行の三曲からはかなり減衰したように感じます。J-POP感(前作のDA DA Danceのような)もあまりなく日本文化の中ではアニソンに寄っている印象です。

今までに配信された二曲も聴いてみましょう。

この三曲を合わせて聴くと、近代プログメタル+ジャパニメーションサントラ的な音像になりそうな予感がします。もともとサントラは物語ありきですからね。コンセプトアルバムには適している。逆に、ちょっとニューメタル色やミクスチャー感は薄まったかも。アルバムの全容では期待を裏切ってバラエティに富んだ内容にしてくるのでしょうか。

ただ、それほど変拍子はないし複雑なコードハーモニーもないので、プログメタルと言うより欧州シンフォニックメタルの方が近いのかもしれない。たとえばEpicaとかNightwishですね。


デジタルサウンドの導入はスウェーデンあたりとの連動か。最近北欧メタルはディスコサウンドを取り入れるのが流行っていますからね。AmarantheやBeast In Blackなど。こうした欧州メタルシーンとの連動を感じます。

2010年代以降にデビューしたメタルアーティストとしては「日本発」を差し引いても最大規模と言える成功をUSで収めているBabymetal(以前、Babymetalのメタルシーンにおける位置付けを検証した記事はこちら)。新作は彼女たちがさらに飛躍し、米欧でアリーナクラスのアーティスト、大型フェスのメインステージでサブヘッドライナークラスになれるかの試金石となるでしょう。今のところこれが米欧市場でウケるかは未知数ですね。どうなるんだろう。ツアーではコンセプトアルバム完全再現とかやるのかな。ライブアクトとしての定評があるので、ライブの完成度次第では話題になりそうです。地道な欧米ツアーでファン層を着実に開拓していけるか。メタル新世代の旗手として大きく飛躍してほしい。いずれにせよ、新譜がかなり楽しみです。

それでは良いミュージックライフを。

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