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3.Bloodywood / Machi Bhasad

今日は非英語圏に挑戦してみましょう。とはいっても半分英語、半分ヒンディー語。たびたび取り上げているBloodywoodの「Machi Bhasad」を訳していきます。ラッパーのRaoul Kerr によるラップパートと、Jayant Bhadulaによるスクリーム、コーラスパートに別れています。Jayantの歌っている方がヒンディー語ですね。google翻訳先生と相談しながら訳していきましょう。

Machi Bhasad / Bloodywood

It's a fight that goes beyond bad or good
It's a fight between can and should
So bounce to the sound make a revolution

それは善悪を越えた戦いだ
それは”できること”と”すべきこと”の間の戦いだ
強く飛び跳ねる音が革命を起こす

This is an act of war, this is the evolution
Remember those who raged before
We're the last straw
Hard to the core and we're ready for more
Rise up
And get on the attack
Become the generation to break the camel's back
Said: break the camel's back
Said: break the camel's back
Rise up
And get on the attack
Become the generation to break the camel's back

これは戦争行為だ、これは革命だ
過去に激怒した人たちを覚えている
俺たちは最後の一撃(=藁)※だ
俺たちはよりハードコアになる準備が整った
立ち上がれ
そして攻勢に出る
大きな変化を起こす(ラクダの背を折る)世代になるんだ
宣言する:大きな変化を起こす
宣言する:変えてやる
立ち上がれ
攻勢に出るんだ
世界を大きく変える世代になるんだ

※Straw that broke the camel's back(ラクダの背中を折る藁)というイディオムがあり、一見ささいなこと(=藁)がとどめとなり、それまで積み重なってきた影響で大変化(=ラクダの背中が折れる)が起きること。


TERE BHRASHT BUDDHI KE DHOKE
 (your lies and false promise)
KAB TAK SAHEY, CHUP HOKE
 (we've suffered enough in silence)
JAB BELAGAAM PE DE LAGAAM
 (when you try to bind the free)
TU ROKE OYE
 (when you try to bind the free)
MACHI BHASAD, DEKH × 2
 (expect a riot)
BEECH SADAK TERI MACHI BHASAD, DEKH
 (expect a riot in the middle of your street)
KHODE MILKE TERI KABAR, BAS
 (you've dug yourself an early grave)
KHATM HUA DEKH MERA SABAR
 (our patience runs dry, we've had enough)
MACHI BHASAD, DEKH × 2
 (expect a riot)
BEECH SADAK TERI MACHI BHASAD, DEKH
 (expect a riot in the middle of your street)
KHODE MILKE TERI KABAR, BAS
 (you've dug yourself an early grave)
KHATM HUA DEKH MERA SABAR
 (our patience runs dry, we've had enough)

お前の嘘と偽の約束
俺たちは沈黙の中で十分に苦しんできた
お前が自由を縛り付けようとする時
暴動が起きるだろう ×2
お前の通りの真ん中で暴動が起きるだろう
お前は自分で墓穴を掘った
俺たちの忍耐力は尽きた、もう十分だ
暴動が起きるだろう ×2
お前の通りの真ん中で暴動が起きるだろう
お前は自分で墓穴を掘った
俺たちの忍耐力は尽きた、もうたくさんだ

"Hey there hi, I'm ready to die"
The rare kind of guy who's willing to try
To take the big shots at the big boys
Boom boom bang, make a big noise
Shake it up I got the big toys
Ride with us we're the best of the rest
Grab the power by the neck and put it to the test
No flag on my bulletproof vest
Talk to my heart so I never gotta guess
Hear those who came before
Fear what is yet to come
Know what you're fighting for
It's why we go to war

”やあ、どうも。俺は死ぬ準備ができてるぜ”
何かを成し遂げようとする貴重なタイプの男だ
大物の中の大物になる
バンバンバン、大きな音を立て
手に入れた大きなおもちゃを振り回す
俺たちは取り残された奴らの中じゃ最高だから一緒に来いよ
首根っこを摑まえてテストしてみろ
「No Flag」※ を俺の防弾チョッキに刻んだ
適当ではなく、心からそう言っているんだ
先人たちの声を聴き
まだ(理想が)実現できていないことに恐れる
あなた方がなんのために戦っていたのかを知る
それが俺たちが戦争に行く理由だ

※「No Flag」はラッパーとしてのラウル・カーのアルバム名。それぞれが自分の旗(主義主張や立場)を掲げて争うのではなく、多様性を重視して差別をなくそうというテーマが込められている。

●繰り返し

TERE BHRASHT BUDDHI KE DHOKE
 (your lies and false promise)
KAB TAK SAHEY, CHUP HOKE
 (we've suffered enough in silence)
It's a fight that goes beyond bad or good
It's a fight that goes beyond bad or good

お前の嘘と偽の約束
俺たちは沈黙の中で十分に苦しんできた
それは善悪を越えた戦いだ
それは善悪を越えた戦いだ

●繰り返し

■解説

テーマとしては革命、暴動の歌。今の現状を変えるために戦う。俺たちが変化を起こすんだ、という歌です。それは音楽シーンを変えるという意味にもとれるし、白人に支配されたインドの歴史を変える、自分たちの権利を声を上げて手に入れるという決意にも見える。彼らは音楽に変革を起こし、欧米中心のメタルシーンに殴り込みをかけているわけですから、まさにふさわしいテーマです。そして途中で「No Flag」という言葉が出てくる。これはラウル・カーのソロアルバムのタイトルで、彼のステージ衣装(タンクトップ)にも刻まれています。歌詞の中ではタンクトップを「防弾チョッキ」と言っていますが、彼のテーゼのようで、互いにリスペクトをもって多様性を認め合おうというもの。最初にも「これは善悪を越えた戦い」と言っているし、過去を責めるより新しい関係を築いていこう、互いに対等に認め合える世界を作ろうという意思を感じます。そのための暴動が起きるだろう。変化が起きるだろう。この革命的なサウンドと相まって強い説得力を感じます。ますますBloodywoodとこの曲が好きになりました。

訳はなかなか大変でした。検索で出てきた歌詞のヒンドゥー語部分がけっこう間違っていて、結局ビデオの字幕から書き起こし。アーティスト公式字幕に英語の訳も入っているのは助かりました。ヒンドゥー語って実際には「तेरे भ्रष्ट बुद्धि के धोके」みたいな感じで、それを発音でアルファベットに直しているので、表記が揺れるっぽいんですよね。そのままで訳すのはかなり難しい。最初の「TERE BHRASHT BUDDHI KE DHOKE」は、アーティスト本人の英訳だと「your lies and false promise」、なので「お前の嘘や偽の約束」と訳せるのですが、原文をそのままgoogle先生に聞いたら「腐敗した知性の欺瞞」と出てきましたからね。英文と見比べればまぁ間違ってはいないのだろうけれど、ニュアンスがかなり違います。言葉というのはなかなか難しく、面白い。

そのうちBloodywoodのドキュメンタリーも訳してみたいと思っています。



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