【Google流 疲れない働き方】(著:ピョートル・フェリークス・グジバチ)を読んで
本書からのアクションプラン
【性善説による建設的なコミュニケーションを実践する】
先に読んだGoogle本が面白かったので2冊目。これまた面白い。仕事の進め方では上司と部下の関係やマインドフルネス。それ以外外にも食事や睡眠にも焦点が当てられ(当記事では割愛)、読み応えがあった。
1、工場のラインのマネジメント、ではなく
これまで:みんな同じ場所で、同じ時間で仕事をする。
これから:フロー状態で仕事をする
テクノロジーの進化と感染症の驚異がこれまでの常識を加速度的に変化させた。とても嬉しいことだ。それは働き方の多様性を促す。「同じ場所・同じ時間」に捉われる必要はない。しかし「製造現場」ではそうはいかない。また、テクノロジーを適切に使いこなせない場合も同じだ。
製造現場では「時間の管理」だ。それは「同じ場所・同じ時間」というこれまでの管理法。
しかし今は、いかにアウトプットを出すかをより求められる時代。自分自身のマネジメントとして「集中力」と「仕事に対するエネルギー」に着目する必要がある。
分かりやすく言えば、人はだれしも趣味とかに没頭すると時間がたつのも忘れるくらい集中している。それを仕事でもやろう、という話だ。その集中状態を「フロー」という。フロー状態になれば高い生産性を発揮できる。
2、目標設定は明確に
本書ではフローに入るために「7つの要件」を提示しているが、ここでは代表して1つだけ記す。
それは「目標を明確にする」ことだ。何のための仕事なのか。whyを意識して取り組むことで、集中力は高まる。
3、呼吸法による集中
つまるところマインドフルネス。今、この瞬間に集中する。つまり呼吸に集中する。会議の前にも3分間実施することで、集中力が格段に違ってくるようだ。
4、適度に休む
いくら集中しても、90分が限界か。そこで一度休憩する。そして再び集中する。あくまで仕事の目的は「最良のアウトプット」であって「決められた時間を働く」ではない。だからこそ、適度な休憩は必須である。
5、疲れる上司
・常識でしょ
・そんなこともできないの?
・前にもいったよね?
・自分で考えてやれ、でも、勝手にやるな
・まだ終わらないの?
・やる気あるの?
・仕事だから、我慢してやって
・その仕事やっぱり必要なかった
・暇そうだね
・忙しいから後にして、でも、なんで早く言わないの?
・前例がないから
これらの欠点は「思いやりがない」こと。心理的安全性がないから仕事で高いパフォーマンスが出せない。
自分もこんなこと言われたら「もういいや」となる。
実際、上司ではないのだが「こんなの常識ですよ」と言われた相手とは2度と仕事はしたくないのである。 ※誰の常識なんでしょうね?
「定時で帰って暇そうだ」と言われたら…。 スミマセン、効率よく仕事やっているので優秀なんですよ、と悪態もつきたくなる。
ただ、相手に対して「仕事だから我慢してやって」とはついつい思いがちである。これを口に出すことなく、いかに相手をその気にさせるかは重要なスキルである。
「やる気あるの?」はやる気を一気に吹き飛ばずNGワードですね。
「前例はあるの?」を覆すくらいのプレゼン力は持ちたい。
6、他者を含めたマインドフルネス
「今、この瞬間」に意識を集中するマインドフルネス。どうしても「自分一人」という感覚になってしまう。しかし重要なのは「他者との関係性」だ。本書では日本文化はそれが根付いているという。相手を気遣う「おもてなし」や、「花見」もほんのひと時に咲く桜をみんなで愛でる。武道では合気道もそれにあたる。
つまり「思いやり」だ。これにより仕事は楽しくなる。信頼関係が生まれる。
7、疲れない組織
・「わからない」ことは「わからない」と言える
・本音がいえる
・リスクをとれる信頼感がある
・役割と期待が明確
・失敗を開示し、組織として次につなげられる
つまるところ、上司・部下のコミュニケーション、信頼関係が必須であり、それらを構築するにあたって1on1ミーティングが有効施策、と感じた。やはりコミュニケーションが希薄では組織としてうまく機能しない。
8.管理職
・目標設定を行い、部下と一人ひとりじっくりと話し合う
・週に1回は個別ミーティングする
・「そんなこともできないの?」ではなく「どこで躓いているの?」
・「前にも言ったよね?」ではなく「前の時となにが違うの?」
・性善説で聞く
・思いやりをもった建設的なコミュニケーション
自分は管理職ではなく、職制上は部下もいない。が、教育する立場にいる。職場の同僚も多い。そういった方々に、このような何かしらの前向きなメッセージ、仕事へのモチベーションを与えていきたいとは常々思っているし、そう実践していきたい。
9.なんでも言い合える関係
「疲れない働き方」のためには率直になんでも言い合える関係が職場にあることが大切。
本書のまとめである。自分は比較的意見するほうかなぁ、とは思っている。それが受け入れられることもあれば、そうはならないこともある。
仕事で最適なアウトプットを出すためには、不要な仕事はやめるべきである。大きなミッションは協力して行うべきである。そのために言うべきことはいう。その時の「言い方」はまだまだ学ぶべきことが多い。
本書で進むべき方向性は示された。それを実践していくためのテクニック、つまりコミュニケーションスキルは、これからも日々精進だ。