新!勝利の方程式!?【中日ドラゴンズ】
3対2。ドラゴンズらしい接戦を制し、楽天に勝利した試合。しかし、接戦を支える勝利の方程式が、いつもと違う形に変化していました。新しい形を魅せた勝利の方程式に、期待と少しの不安が浮かび上がります。
清水投手がイニング跨ぎ
先発した松葉投手がさすがの「5回無失点」の好投を魅せ、鉄壁のリリーフに繋いだ試合。3点をリードした6回。いつものように清水投手が登板します。1番から始まる好打順を完璧に抑え、お役御免かと思われました。しかし、7回のマウンドにも清水投手の姿がありました。
イニング跨ぎ。多彩なリリーフ右腕が揃う竜のリリーフ陣ですが、立浪監督は清水投手を続投させました。しかし、楽天打線もそう簡単にはイニング跨ぎを成功させてはくれません。清水投手は無死満塁の大ピンチを作って降板してしまいました。
後を受けたのはロドリゲス投手。本来は8回の男として登板していますが、この日は7回に登板。しかも、無死満塁という厳しすぎる場面でも登板になりました。
初球、2球目に投じた直球が大きく外れ、最悪の事態が頭をよぎった場面。しかし、ここから本領を発揮し、内野ゴロの間に2点を失いましたが、3者連続ニゴロに抑え、リードを保ちました。
8回に祖父江投手
打順の巡り合わせでロドリゲス投手に代打が出され、8回のマウンドに誰が上がるのか注目された場面。そして、8回のマウンドには竜が誇るタフネスリリーバー・祖父江投手でした。
4月は絶好調だった祖父江投手でしたが、5月に入って調子を落とし、試合前の防御率は4.60と本来の成績を残せていませんでした。ただ、この日は従来の祖父江投手の姿を魅せ、1番から始まる好打順を3人で抑えました。そして、9回は絶対的守護神のR・マルティネス投手が余裕の3人斬り。1点差を守り切り、勝利しました。
本来であれば
勝利したものの、若干の不安を残した勝ち方となったドラゴンズ。本来であれば6回から清水投手ー祖父江投手ーロドリゲス投手ーR・マルティネス投手と1㌄ずつ繋いでいくパターン。しかし、この日は清水投手がイニング跨ぎをし、ロドリゲス投手を7回に前倒して登板させました。思い描いた通りにいかず、前倒してロドリゲス投手を投入したと思われますが、勝ち試合で投げる投手をいつもとは違う形で起用しました。
結果的にこの勝利の方程式は成功し、勝利を掴みました。この継投は正しい選択だったのかもしれません。しかし、勝ち試合で投げる投手は1㌄を基本とし、イニング跨ぎを行うのはシーズン最終盤であってほしいと感じます。
6月に入ったばかりで、梅雨も夏も来ていません。祖父江投手の思わぬ不調や岩嵜投手の故障、福投手の2軍落ちなど開幕当初の構想から様々な誤算が生じているのは確かでしょう。しかし、若い清水投手、山本投手が台頭していることも事実です。様々な継投パターンが考えられる中で、イニング跨ぎはシーズン最終盤など今季を占う勝負の場面で良いと思うのですが。。