「新世代の認知行動療法」熊野宏昭(2)
そこで、「体験の回避」を減じる行動=アクセプタンスが必要になる。アクセプタンスとは、嫌悪的な私的出来事に気づきながら、それを自分(観察している主体)との関係性を変えるための行動をしないでいることといえる。しかし、それは消極的な行動を意味するのではなく、今この瞬間の私的な体験の世界に対して、自動的に心を閉じてしまわないように意図的に努力すること、あるいは喜んで直面していくようにするウィリングネスと同義であるとみなされる。ここでアクセプタンス/ウィリングネスとは、マインドフルネス