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「理由」や「原因」を知りたがる心理(59)
人は誰しも理由や原因を知りたがるものだといいます。世の中には理由や原因がはっきりしないことは多々ありますが、それでは気持ちにおさまりがつかないのです。
理解しがたい猟奇的な事件や犯罪が起こった時、繰り返しメディアが専門家の解説を取り上げるのも、「とにかく理由(わけ)を知りたい」「わけが分からないものは気持ち悪い」という一般的な心理の現れでしょう。
災難に遭ってしまった時でも、「たまたま偶然」では釈然としないのです。これが、「厄年だから」という理由(?)でもあれば、何となく納得してしまったりします。
検査をしても原因がはっきりしない症状(いわゆる「不定愁訴」)を訴える患者さんに接するときは特にそうですが、どんな人でも多かれ少なかれこういった理由づけを求める心理があるのだということに気をつけておくとよいと思います。
文章:精神科やすだ (2007年6月28日初公開)
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