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統合失調症患者の頭の中(40)
統合失調症はわけのわからない病気だというイメージはないでしょうか。もしそうなら、こんな状況を想像してみてください。
まだ仕事を覚えたての新人時代,突然自分の手に余るような緊急事態がおこり、それを急いで上司に報告しなければならなくなりました。慣れない事態に気持ちも焦っていて、話すべき優先順位の高いことも低いことも一度に頭に浮かんできてしまいます。結果、まとまりの悪い、要領の得ないプレゼンになってしまい、上司も不機嫌そうです……
統合失調症の頭の中は、感情が平静なときでも常時こんなふうになっていると考えてください。人間の脳には“さしあたり関係性が低いことは意識の外に置いておく”という情報のふるいわけ機能(認知機能の一種)があり、それが障害されることで連合弛緩などの症状が生じるという仮説があります。
そんなふうに考えると、少し統合失調症の患者さんが身近な存在になった気がしないでしょうか。
文章:精神科やすだ (2006年12月12日初公開)
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