【本編】「宮沢明子」 Classical Music Review #003
今回取り上げる音楽
Album「宮沢明子 – Piano Recital」(1968)
音楽レビュー・感想
今回は国内クラシック音楽を取り上げます。
クラシック音楽って、ChopinやBeethovenなどの作曲家を思い浮かべますよね。
いずれも海外の作曲家がよく取り上げられる印象です。
ここでは、国内クラシック音楽にも目を向けてみようということで、記事をUp。
こちらの作品は、1968年にリリースされています。
ピアニスト宮沢明子さんが、湯山昭さん、間宮芳生さん、三善晃さんの曲を演奏。
各人の作曲自体は1968年以前に行われています。
レビューの前に先に断っておきますが、学問的な事はわからないのでご理解を。
クラシック音楽って堅苦しい評論を目にすることがあります。
でも自分にとってはそんなの関係無し。
理屈ってのは後からついてくるんです。
音楽ってもっと気軽にフィーリングで聴いて良いと思います。
理論に従って聴いてても、全く面白くない。
さて本題の方です。
アルバム中1曲目、湯山昭作曲(1955)のピアノソナタを取り上げたいと思います。聴いた第一印象はDebussyって感じのロマンチックな印象。
だったんですが、聴いていくと少し違う。
ロマンチックでありながらも、内省的でどこか迷走している、そんな印象。
作曲は1955年。ちょうど日本が高度経済成長し始めるタイミング。
前年1954年にはゴジラ第1作が公開、また国際プロレスリング大会が開催された。
娯楽やスポーツが世に広まり、経済活性化していく初期段階だった様に思える。
そんな中で作曲されたこのピアノソナタ。
時代背景を考慮すると、なんか納得する曲の雰囲気。
日本がこれから頑張るぞーってなってる中、不安な気持ちだったり、その勢いに置いてけぼりにされそうな孤独感。
推測に過ぎないですが、そんな心内がこのピアノソナタに現れている気がした。
こうやって作曲の背景を探ってみるのも面白い。
このピアノソナタが陽の目をみる時は多分来ないと思いますが、聴いた感じでは個人的に心を打たれた作品でしたので、今回取り上げてみました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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