読書期間 2021年12月14日~12月25日
文字数 約8,500文字
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<概要>
言わずと知れた経営学博士であるクリステンセン氏。
「イノベーションのジレンマ」「ジョブ理論」などがあまりに有名で、私もHBRのクリステンセン氏の論文は何度も見ていました。
そんなクリステンセン氏がハーバード大学の授業で学生と人生について語っていたことは知りませんでした。
2007年から立て続けに病に侵されつつも、人生の目標をしっかりと持ち2020年1月23日まで、衰えることなく影響力を持ち続けたクリステンセン氏。
そんな彼が2010年に学生向けに実施した特別講義をまとめた内容です。
どの内容もすべて「自分の人生にも簡単に適用でき、そしてそれを活かすことで何倍も効率的に有意義に生きることができる」思える内容でした。
参考図書
序講
第1部 Finding Happiness in Your Career
<所感>
長く社会人をやっていると必ず直面するであろう課題「自分にこの仕事は向いているのか?」「もっとやりがいのある仕事があるのでは?」という身近な悩みを解く理論をとてもシンプルな3ステップで・・・・
経営学の振り返りにもなり一石二鳥の本です。
1部 第2講 What Makes Us Ticks
<所感>
当たり前ですが、仕事も人生もお金だけではない幸せがある。ということを大前提にしている内容ということが分かりました。
とは言えお金がないと・・・と考えてしまいがちですが、それもこの本はあくまで経営学→人生学という落とし方をしているので、内容をちゃんと理解すれば仕事の仕方も向き合い方も変わるはずです。
1部 第3講 The Balance of Calculation and Serendipity
<所感>
5年先のキャリアを決めておかなければならに呪縛。これは私もありました。
むしろ大まかでもなりたい自分(モデルケース)を定めて、日々出くわすイレギュラーに柔軟に対応し、困難が生じても自分の糧にできる前向きな心が必要だと学びました。
1部 第4講 Your Strategy is not What You Say It Is
<所感>
自分の人生というよりも、このセクションは特にビジネスマンとしての自分に響きました。
石橋を叩いて渡るような緻密な事業計画を立ててばかりで動き出さなければ何を修正してよいかなんて分からない
どんな緻密な計画を立ても、その通りに行くわけない。
第2部 Finding Happiness in Your Relationship
2部 第5講 The Ticking Clock
<所感>
まさに自分は本書で言及のあるこのタイプ…今のうちから自分自身変わらければ!
・自分が打ち込んでいて楽しい仕事は困難なほどやる気が出るタイプ
・プレッシャー下でも立派な仕事ができることを証明したい
・遠く離れた旅先から仕事の電話をする
・仕事がアイデンティティとなり、どこへいくにもスマホを持ち歩きひっきりなしにニュースをチェックする
・「今は子供が小さく子供たちが少し成長して、大人と同じようなことに関心を持つようになれば家庭に力を入れれば良い」と考える
2部 第6講 What Job Did You Hire That Milkshake For?
<所感>
HBRの「ジョブ理論」のミルクシェークの話ですね。だいぶ前に興味深く読みましたが、ここでは「用事」と翻訳されていますね。
このセクションのスコットとバーバラの例は、ガツン!と来ました・・・
まさに私もスコットタイプです。そくこの話は妻に共有しました。
変わらなければ・・・
2部 第7講 Sailing Your Kids on Theseus's Ship
<所感>
ビジネスの鉄則を再度解きほぐしてくれています。
なかでもプロセスは改めて読んでみるとなるほど、と思う内容です。
これを育児に転用させるとは・・・なんという良書でしょうか。
2部 第8講 The School of Experience
<所感>
私は子供の困難に手を差し伸べるというよりかは、一緒に何でもやってみるタイプです。
そして何よりも子供より夢中になってやる笑
これって結構意味あるのではないかな?と勝手に思って子供と接しています。
2部 第9講 The invisible Hand Inside Your Family
<所感>
文化の定義が素晴らしいです。これは暗記したいくらいです。
結構ミッション・ビジョン・バリューが重要みたいな話が多いですが、結局は文化に帰着すると思いました。
そして文化の醸成はPDCAからSDCAであることもクリステンセン氏の5つのルールから理解できました。
第3部 Staying Out of Jail
3部 第10講 Just This Once
<所感>
ちょっと人生の話と結びつけるのは難しく感じました。
とは言え、ビジネスシーンであるあるです。この限界費用のせいで投資判断も時間がかかりレガシーシステムがいつまでの居座る
これが変化を嫌う人を増やし衰退していく。
3部 終講
<所感>
本書のまとめになっています。
本書の正式なタイトル「How Will You Measure Your Life?」から考えてもしっかり自分の目標(Your Life)をMesureできる尺度を持ち、その目標への達成度合いを意思(Will)を持って行うことがまとめられた本だった、と理解しました。