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生産管理システムを勉強してみた#9

新しいキャリアに挑戦予定

すぐに戦力になれるように生産管理システムについて勉強を開始

第9章。どんどん行きましょう。

参考図書

「第8章 QCDを満たす購買管理サブシステム構築」の振り返り

第8章は購買管理システムの内容よりも購買業務の内容についての説明が多かったです。購買管理システムは導入済みの企業は多いので、「どう生産管理システムと連携するか」を考える上では重要な内容だったと思います。

第5章から続けている以下の全体振り返りもテンプレートとして載せておきます

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第1章 生産管理システムが漠然としている背景
第2章 製造業の業態と流れる情報(滞りがちな情報)の整理
第3章 生産管理システムを重要要素で分解し、ユーザーの業態要素との組み合わせ方
※第4章以降は、3-1の生産管理は7つの主要機能で考えるをイメージするとよいです。
第4章 生産計画をコアとした時の、販売管理サブシステム(特に受注)と購買管理サブシステムとの関係(EDI機能含む)
第5章 コアとなる生産計画の作成ステップと攪乱の考慮
第6章 基準生産計画に含まれる製品の生産計画と必要部材を確認して製造指示への落とし込みを実施するMRP
第7章 生産管理システムの土台を支えるBOMの中身について理解
第8章 購買管理システムを理解するための購買業務について
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第9章 工程管理サブシステムの統制機能を向上させる仕組み

工程管理は現場の作業者にどれだけしっかりデータを残す意義を伝えるか。という教育が必要と思いました。
・履歴を残す手段としてのPOP
・データから具体的な改善につなげる分析ツールのIE
どちらも使うのはハードル低いですが、正確なデータと具体的な改善につなげるのは現場の協力なくして決してできません。

単にやれ。でなく明確なゴールを示して運用を浸透させるためにも理解しておきたい章でした。

第9章のまとめ

06_まとめ

<9-1 要点>工程管理の目的と機能

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・工程管理の2つの機能
①計画機能→工程計画・日程計画
生産に投入できる能力(設備と人工数)を明らかにし、生産の順序・方法・時間・場所などの計画と調整
②統制機能→生産統制(手配・工程統制)
作業割当や開始指示を行い、工程が予定通り進捗するように統制する。
各工程が保有するリソースを最大限活用しQCDを最大化する業務

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P184~185参照

<9-1 所感>

工程管理。非常に重要です。人・モノの作業履歴を残し、計画と実績の乖離を探してカイゼンするために不可欠であり生産計画システムの精度を上げる役割も果たします。この章は非常に興味深いです。

工程管理の目的

<9-2 要点>工程管理では実績データの収集が重要

02_実績

・進捗管理は工程管理で最も重要な業務であり、日程計画通りに生産が行われるように調整すること
・工場は、一連の作業を行う生産機能ごとの設備と作業者の集まりである作業区(ワークセンタ)単位で管理される
・生産管理システムでは、作業区単位で「作業指示(オーダー)」と「作業報告」がやり取りされる
・作業区内で必要な基礎情報は
①生産能力:標準段取に要する時間や段取りごとの使用可能時間
②稼働効率:使用可能な能力に対する実際の稼働の割合
・工程順序(工順)とは材料や部品が製品として完成するまでの一連の工程
・工順では「段取り指示」「作業指示」「仕様」「許容誤差」「工治具指示」などが指示される
・工順は製品ごとに標準化されBOMに工順マスタとして登録される

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P186~188参照

<9-2 所感>

ここでもBOMが出てきました。開発部隊が製品に必要な部品を定義し、生産計画(MPS→MRP)で所要量を算出、製造部門で工順を定義。(購買による原価、仕入れ先、納期などもある)
一体どれだけの情報がBOMに登録されるのか。と思ってしまいました。

BOMはなかなか標準化が難しい印象です。
<7-2 要点>BOMはP/N(Parts Number)とP/S(Parts Structure)から成り立つ
に記載のあった、”P/Nは設計で作られて情報をもとに工場の各部門が情報を付加していく”の意味がよくわかりました。

<9-3 要点>工程進捗を見える化するPOP(Pint of Production)システム

03_見える化

POPは生産の進捗情報をリアルタイムで把握するために使われる。コンビニのレジなどに使われるPOS(Point of Sales)の工場版
・POPによって現場から吸い上げた制度の高いリアルタイムデータを用いた工程管理が可能となる
POPが及ぼす生産管理への効果
①ムリの把握:負荷が高く能力不足が生じると納期遅れにつながる
②ムダの見える化:負荷が低く能力が余る場合、作業者・設備が止まってしまう。作業者や設備の余力をできるだけゼロに近づけることでリソースの有効活用につながる
現品管理は工程内の現品(仕掛品)の所在と数量を常に把握し、その保管や運搬を的確に行うこと

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P189~192参照

<9-3 所感>

工場で生産をしていたことがあるのですが、ハンディターミナルでPOPシステムを運用していました。
当時作業者だったのですが、正直かなり適当に履歴を残していました。要するに正確な履歴を残していませんでした。
一方で在庫管理の人たちは遵守率100%で実施していました。
現場担当者という立場でありながらこの違いはなんだろうか?と思いながら読んでいました。いまの結論は
【在庫管理】
POPのデータが棚卸に影響し、上司も自分もこの一手間が将来の手間削減につながると自分事にできる
【生産・組立】
要は言われた数をミスなく決められた品質で作ればよい。
アウトプットは数と品質

このマインドの違いだと思いました。生産管理部が履歴を残す意味をしっかりと教育する必要がありますね。
「あなたが履歴を残してくれることで、工場が効率化され会社は儲かり、残業を減らしながら利益を高めることできます。儲けた利益は賞与として還元します」と。

<9-4 要点>IE(Industrial Engineering)を用いた生産性向上

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IEとは、工程作業の分析・改善、設備配置の改善のためのツール
・作業動作分析の代表的な手法に「サブリック分析」があり、一連の作業を3つの分類に分ける
①第一類:作業を行ううえで有効な直接的動作。価値を生む作業でなくせないが、順序や方法を変えることで効率化を図ることができる
②第二類:必要な動作だが直接価値を生まない。極力減らすよう工夫する
③第三類:有効な作業が行われない動作で、徹底的に排除する
IE分析の6つの手順
①課題選択:何に優先順位を置いて生産工程の改善を行うか
②現状把握:工程フロー図で各工程の物の流れを工場の配置図上に示す
③工程分析:能力不足や不良発生の多い工程の真の原因と改善策を検討
④改善:無作業撲滅、作業改善、運搬作業、設計改善など実施
⑤効果の確立:改善効果の検証を行う
⑥水平展開:改善施策を標準化して他部署に展開

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P193~196参照

<9-4 所感>

サブリック分析は非常に興味深いです。工程改善を「ムダな作業を排除する」のか、「価値を生む作業を効率化する」のか、という二つの視座で考えないとKPI設定がぼやけてしまい、指示された作業者は困ってしまうと思います。第一類~三類と言われてみれば当たり前ですが、整理されるとなるほど。と思う内容です。


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