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ユーザーの声を聴く_#4_備えあれば憂いなし
前回は調査を実施するためのユーザーの集め方についての説明でした。
内容としては、著者がユーザー調査の専門会社ということがあり、社内で完結させたり、資金に余裕のないスタートアップ期にはちょっと向いてないかもな?と思っていますが読み進めていきます。
今回は「調査本番を円滑に進めるための準備」です。
文字数:約2,500
参考図書
第3章 本番に備える~おざなりな準備の先にある落とし穴~
19 予習 <教えてもらえない>
①固有名詞、勢力図を押さえる
・ユーザーの口から出てくる固有名詞が理解できないとヒアリングも出来ないので、固有名詞を理解しておく
・その業界や分野の勢力図もチェックしておく
②自分もユーザーになってみる
・調査対象のプロダクトに触れて使ってみる
ユーザー調査に潜む50の落とし穴とその対策
ISBN978-4-297-11995-9 C0034
P126~P129
20 リサーチガイドの作り方その1 <ガイドがない>
・リサーチガイドとは、調査を進めるためのドキュメント
・ガイドが担う3つの重要な役割
①モデレーターが観察や対話に認知能力を全投入できるようにする
・調査の目的、何を明らかにしたいのか、どんなデータが欲しいのか、こんな質問をしたい、ユーザーが何かする様子を見たい、などしっかり結果を出すためにモデレーターが知っておくべきことすべてを含んでおく
②関係者が納得して調査に臨めるようにする
・ガイドが必要なのは、モデレーターだけでなく「データ分析する人」「次のアクションにつなげる人」「意思決定する人」など多くの人に及ぶ
・調査の目的から内容まで、事前に知り得る全てを手っ取り早く誰にでも分かる形で伝える役割をガイドが果たす
③調査の目的や目標を見失わないようにする
ユーザー調査に潜む50の落とし穴とその対策
ISBN978-4-297-11995-9 C0034
P130~P133
21 リサーチガイドの作り方その2★ <難しい質問のタイミング>
・リサーチガイドは以下の3部構成
+ イントロダクション
+ メインパート
+ クロージング
①イントロで趣旨を説明し、ユーザーの不安を取り除く
・約束の時間でどんなことを実施するのかを伝える
・調査への参加は任意で、言いたくないことは言わなくても良いと予め伝えておくことが原則
②イントロで気軽に余計でない質問を並べる
・本人確認の意味も込めて冒頭で自己紹介をしてもらう
・リクルーティングのときに答えてもらったアンケートへの回答を確認する質問も混ぜておく
③メインパートはいくつかのセクションに分けて軽い順に並べる
・ユーザーが課題を解決したり、ニーズを満たしたりするために使う手段となり得るモノに焦点をあて、その利用文脈を調べるのが調査の骨子
・何が明らかになれば利用状況を把握したと言えるかと自問し、手当たり次第に書き出す
・この後に、話題の重さと流れを考えて質問順序を検討する
④セクションごとに問いを書き出し統合・調整する
・各セクションでユーザーへの「質問」や行動観察で注目する「行動」を個別に書き出す
・各セクションを独立したひとつの調査と考え、その目的を達成するための質問や着眼点を書き出す
・書き尽くしたあとに、分類してユーザーが語りやすい順に並べる
⑤時間があれば聞きたいことをクロージングに置く
ユーザー調査に潜む50の落とし穴とその対策
ISBN978-4-297-11995-9 C0034
P134~P157
22 リサーチガイドの作り方その3★ <「何が欲しいか」は禁句>
・ユーザーが目の前のUIを通り越して、裏にあるコンセプトや他のサービスとの連携や少し先の未来まで見据えた画期的な施策を思いつくわけはない
・サービスの場合もほとんどが「どこかで聞いたことのあるサービス」「もっと安くして欲しい」が9割を占める
①日頃感じている不満から顕在化しているニーズを捉える
・何が欲しいかと聞くのではなく、どのようなニーズが顕在化しているかを把握することは役に立つ
例)いつもこれを使っていて、手間を感じたり、イライラする作業はなんですか?
・どうなって欲しいかを聞くのではなく、不満や憤りの感情の引き金になっていることを探る
例)どうなっていれば今より楽になりますか?
②ユーザーの頭の中を突拍子もないところまで引き上げる
・あなたが抱えている悩みや不満を解消するひみつ道具をドラえもんが出すとすれば、どんなモノが出てくると思いますか?
と聞くことで、ユーザーの想像を駆り立てる
ユーザー調査に潜む50の落とし穴とその対策
ISBN978-4-297-11995-9 C0034
P158~P161
26 裏方準備その4★ <予行練習のやり方>
・効率よく効果的なパイロット(予行練習)を行うテクニック
①パイロット前にブリーフィングを行う
・どんな目的達成のために、どんな意図でどんな問いをぶつけていくつもりなのかを確認する
・行動観察の場合はユーザーのどんな行動に注目し、それが起こる環境や文脈のどんなところを確認するかを確認する
②パイロットと本番の間にゆとりを持つ
・パイロットで確認すべきこと
+一つひとつの問いは分かりやすいか
+問いの流れはユーザーの思考に寄り添っているか
+ユーザーに触ってもらうプロタイプら問題なく動くか
+時間の見積は妥当か
+調査の目的を達成できるか
ユーザー調査に潜む50の落とし穴とその対策
ISBN978-4-297-11995-9 C0034
P178~P182
<第3章 本番に備えるの所感>
ようやくPdMとしてリファレンスカスタマーとの関係構築・深化に使えそうなテクニックが出てきました!
これは、最後に番外編でまとめることにします。
タイトルに★をつけた分は、のちにテクニック集としてまとめて見返せるようにしようと考えています。