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プロダクトマネージャー(PdM)になるために_#9_徹底した顧客目線とリアルなVOC/Customer behaviorの確認
IT業界で引く手あまたのPdMについて学習しています。
前回の#8_熱狂させる製品を見つける準備と計画では以下10個の製品発見を成功させるテクニックの内、①と②について学習しました。
前回の所感でも記載しましたが、いきなり超ハードでした。
特に顧客発見プログラムで言及されていたリファレンスカスタマーの存在です。
この本が終わったらリファレンスカスタマーの作り方と関係構築について勉強しようと決意しました!
今回は③、④について学習していきます。
文字数:約4,500
成功する製品を発見する10のテクニック
<① フレーミングテクニック>
<② プランニングテクニック>
<③ アイディエーションテクニック>
<④ プロトタイピングテクニック>
<⑤ テストテクニック>
<⑥ 実現可能性テスト>
<⑦ ユーザビリティテスト>
<⑧ 価値のテスト>
<⑨ 事業実現性テスト>
<⑩ トランスフォーメーションのテクニック>
参考図書
④ 成功するためのプロセス~製品の発見のテクニックPart.2~
概要 ③アイディエーションテクニック
・製品開発が得意でない企業では、実際の開発チームが自分たちで*アイディエーションすることは少ない
+製品ロードマップの優先度の付いた機能という形で受け取るから
+しかもロードマップのほとんどが大口の顧客の要望か経営幹部などによって決められている
・今回紹介するテクニックは、常に有望で問題解決に直結した製品アイデアを開発チームにもたらす
・ただし心躍るからと言ってすぐに開発に着手するのではなく必ず4つのリスクに対峙する
*アイディエーション(ideation):観念化、新商品のコンセプトを考案する作業
熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
ISBN 978-4-8207-2750-7 C2034
P232~233
■Chapter41 顧客インタビュー
・顧客インタビューを通じた学習機会から最大限のものを引き出すヒント
1、頻度
・たまにやるではなく一定間隔で実施する。毎週2〜3時間は実施する
2、目的
・どうにかして何かを証明しようとしてはいけない、すぐに理解し学習することに専念する
3、顧客の集め方
・ターゲット市場の顧客と優先的に話すようにする
4、場所
・顧客が普段いる場所が最適で、環境を観察するだけで発見がある
・ビデオ通話はベストではないが、全くインタビュー出来ないより遥かにマシ
5、準備
・顧客がどんな課題を持っていそうかを考えておく
6、同席者
・3人(PdM、デザイナー、エンジニア)がお勧め
7、インタビュー
・相手が何をしているのかを知るようにする(何をしたいかは二の次)
8、終了後
・同席者全員で何を学習したかをラップアップ
熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
ISBN 978-4-8207-2750-7 C2034
P234〜237
■Chapter42 コンシェルジュチェックのテクニック
・コンシェルジュテストとは、顧客に代わって我々が手作業で個人的に顧客の仕事をすること
・最初は教えてもらいながら顧客の立場になって作業を代行する
・製品発見を目的として顧客理解を深めるため、カスタマーサービスやカスタマーサクセスとは異なる
熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
ISBN 978-4-8207-2750-7 C2034
P238〜239
■Chapter43 顧客による不適切な使用が秘める可能性
・これまで優れた開発チームが開発機会を見つけるために使っていた主要なアプローチ
1、市場の追及
・市場機会を評価し、大きな悩みを抱えていて、大きな利益が見込める分野を選ぶ
2、技術の追及
・所有する技術やデータでできることで大きな悩みに適用する
・近年成功している企業は第3のアプローチを実施している
3、顧客の意図しない製品の利用方法
・顧客が思っていない利用をすると動揺するかもしれないが、特殊な使用例として価値を持つ
・特殊な利用方法によって何を解決しようとしているのかを深掘りすることが重要
熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
ISBN 978-4-8207-2750-7 C2034
P240〜243
■Chapter44 ハッカソン
・ここで紹介するテクニックはビジネスや顧客の差し迫った問題を解決することに焦点を絞る
・ハッカソンには2種類がある
1、方向性の無いハッカソン
・企業のミッションに少しでも関係があれば自由に製品のアイデアを検討できる
2、方向性の有るハッカソン(今回の焦点)
・「顧客が抱える問題」(分かりにくい点、使いづらい点など)や「割り当てられたビジネスの目標」(他社製品への乗換率を下げる、顧客のLTVをあげるなど)が示され、アイデアを自由に検討する
・方向性の有るハッカソンの目的は「自律性のあるグループが自分たちのアイデアを検討し、何らかの形で評価できるプロトタイプを生み出しユーザーテストを実施すること」
・最も優れたアイデアの多くはエンジニアから出てくる
熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
ISBN 978-4-8207-2750-7 C2034
P244〜245
概要 ④プロトタイピングテクニック
・多くの開発者がプロトタイプを狭義に捉えている
・プロトタイプは多種多様で、それぞれに役割を持ち、異なった要素のテストに適している
熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
ISBN 978-4-8207-2750-7 C2034
P246~248
■Chapter45 プロトタイプの5つの原則
1、すべてのプロトタイプに共通する目的
・時間と労力を製品よりもはるかに小さなコストで何かを学ぶこと
2、すべてのプロトタイプに共通するメリット①
・ただの議論やブレストと異なり、はるかに深いレベルでじっくり問題に向き合う
3、すべてのプロトタイプに共有するメリット②
・開発チームが協力するツールとなり共通の理解を深めることができる
4、プロトタイプはさまざまなレベルの忠実度を持つ
・忠実度とはプロトタイプがどれほど現実的に見えるかの度合い
5、プロトタイプは製品発見においてリスク(価値、ユーザビリティ、実現可能性、事業実現性)に取り組むことができる
熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
ISBN 978-4-8207-2750-7 C2034
P249〜250
■Chapter46 実現可能性プロトタイプのテクニック
・エンジニアが技術的な実現可能性リスクに対処するためのもの
・具体的な問題の解決に取り組む中でエンジニアは重要な実現可能性リスクにぶつかるかもしれない。
+アルゴリズムの問題
+性能、拡張性の問題
+*フォールトトレランスの問題
+使ったことがないテクノロジーの使用
+使ったことがない3rd Party製品の使用
+使ったことがないレガシーシステムの使用
など
・このプロトタイプはコードであり、実現可能性リスクに対処するのに十分なコードを書く意図がある
・このプロトタイプを作るのはエンジニアだが、市場投入フェーズでなく製品発見フェーズの仕事
*フォールトトレランス:システムや機器の一部が故障・停止しても、予備の系統に切り替えるなどして機能を保ち、正常に稼働させ続ける仕組み
熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
ISBN 978-4-8207-2750-7 C2034
P251〜253
■Chapter47 ユーザープロトタイプのテクニック
・ユーザープロトタイプは見せかけのシミュレーション
・製品に対する忠実度が低〜高で確認する内容が変わる
・低忠実度のプロトタイプは本物とは程遠く、情報とワークフローを表現するものに過ぎない
・高忠実度のプロトタイプもシミュレーションであることは同じだが、本物と見分けはつかない。統合的なユーザー体験を模擬するにはこれで十分
・ユーザープロトタイプの大きな制限は製品がよく売れるかどうかなど、何かを証明するには向いていない
・エンジニアは高忠実度のプロトタイプを作成し評価してもらうと、その評価を真に受けてしまいがちだが、ユーザープロトタイプは価値を立証するためのプロトタイプではない
・エンジニアにとってさまざまな忠実度のプロトタイプを作る技術と経験を増やすことに価値がある
熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
ISBN 978-4-8207-2750-7 C2034
P254〜256
■Chapter48 ライブデータプロトタイプのテクニック
・製品発見の過程で明らかになった大きなリスクに対処するために実際のデータが必要になることがある
・ライブデータプロトタイプの主な目的は
+何かを証明するために現実データを集めること
+アイデア(機能、デザインアプローチ、ワークフロー)が実際にうまくいくか判断する証拠を集めること
・ライブデータプロトタイプは最終製品よりもかなり小さく、品質、性能、機能の基準が大幅に低い。必要なのは正常に動作し限定的なデータを収集すること
<ライブデータプロトタイプの2つの制限>
1、コードなのでデザイナーでなくエンジニアが作らなければならない
2、出荷可能な製品ではないのでピーク時に対応できないためビジネスには使えない
熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
ISBN 978-4-8207-2750-7 C2034
P257〜259
■Chapter49 ハイブリッドプロトタイプのテクニック
・ここまで紹介したプロトタイプは次の3つ
1、実現可能性プロトタイプ
・技術的リスクに対処する
2、ユーザープロトタイプ
・純粋なシミュレーション
3、ライブデータプロトタイプ
・製品やアイデアの有効性に対して、証拠や統計的に有意な証明まで収集できるようにデザインされたもの
・ハイブリッドプロトタイプはこれらの特徴を組み合わせて、最も早く、最もコストをかけずにテストすること
熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
ISBN 978-4-8207-2750-7 C2034
P260〜261
<④ 成功するためのプロセス~製品の発見のテクニックPart.2~の所感>
タイトルを【徹底した顧客目線とリアルなVOC/Customer behaviorの確認】にしました。
アイディエーションも結局は
+如何に顧客の課題に近づけるか
+そしてその課題に顧客すら気付いていない可能性がある、
ということが前提での模索方法です。
答えは「聞いてみるしかない」「(代わりに)やってみるしかない」ってことですね。
私自身の経験談ですが、子供が何か新しいことをやる場合まず一緒にやってみます。
一緒に苦労して、何が難しいのか、それを乗り越えるためにどうするのかを考えることで不思議な関係が生まれます。
これは顧客でも同じだと思いました。
「相手の立場になって考える」から「相手と一緒になって考える」ということが肝です。
そしてその共感を現場で作るための手段としてプロトタイプがある。ということです。