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天草広域連合・地域ゴミ処理施設の費用差し止め請求【棄却】

広域連合に関する住民監査請求の結果は、非常に珍しいです。

この記事は、天草地域の広域連合が計画している368億円余りのごみ処理施設の建設に関する住民監査請求について報じています。以下は要約です:

  • 天草市、上天草市、苓北町で構成される天草広域連合は、天草市楠浦町に新たなごみ処理施設を計画し、福岡県のプラントメーカーを含む企業グループと368億円余りで契約を締結しました。

  • 地元の住民36人がこの契約に違法性があると主張し、今年3月に広域連合に対して整備費などの差し止めを求める住民監査請求を行いました。

  • 広域連合の監査委員は5月23日付で、住民の主張には相当の理由があるものの、行為の停止を勧告するには至らないとして請求を棄却しました。

  • 監査委員は意見として、契約の継続は適正な事務執行とは認められず、契約を一旦解除して問題点を再考し、必要なら是正すべきだと指摘しました。

  • 天草広域連合の環境衛生課は意見を踏まえて対応を検討するとコメントし、企業グループの代表を務めるプラントメーカーはコメントを控えました。

出典:NHKホームページ、5月24日付NHKニュース。

5月25日時点で天草広域連合のホームページに監査結果についての情報は公開されていませんでした。

参考図書です。住民監査請求に関する書籍は少なく、マーケットプレイスで高額になる傾向があります。


熊本朝日放送による続報がありました。概要を要約します。

 熊本県天草市でごみ処理施設の建設契約が解除されることになりました。天草2市1町の老朽化したごみ処理施設を集約するために、新しい施設を建てる計画が進められていました。天草広域連合は昨年8月、福岡県の企業グループと368億5000万円の契約を結びましたが、この企業が広島県に建設すると言っていた資源化施設は実際には建設されておらず、虚偽の説明をしていたことが判明しました。さらに、広島県は焼却灰の受け入れを承諾していないことも分かりました。
 このため、天草広域連合は契約を無効とし、再入札する方針を決めました。これにより、新しい施設の稼働は2027年7月から3年遅れる見込みです。住民は「企業をよく調べて契約してほしい」「市民の税金を使う以上、説明責任を果たしてほしい」と不満を述べています。
 住民グループは今年3月、契約解除を求め住民監査請求を行いました。代表は「議会のチェックが不足していた」と指摘しています。崇城大学の今井教授は「契約は巨額であり、広域連合はもっと慎重に判断すべきだった。また、今後の費用はさらに高騰する可能性がある」と述べています。

熊本朝日放送 2024/05/27