デヴィッド・ボームの「ダイアローグ」を読む ― 第1章 コミュニケーションとは何か (1)
イントロダクションの記述によると、この章は1970年クリシュナムルティ財団の会報に掲載されたものらしい。
コミュニケーションの問題について述べられている冒頭の2つの段落を詳しく見てみよう。
50年以上たった今でも十分に通用する内容で、新鮮な輝きを放っている。人類は、少なくともこの50年、コミュニケーションにおいては進化していないようだ。
ある読書会で、この部分を共に読んだとき、リアルに70年代を若者として経験した方のお話が印象的だった。
たまにテレビを見ると、国際問題、社会問題、政治的な問題などどのような分野においても、MCやコメンテーターによって語られる内容は、事実と推論・推測・判断を混在して発信されていることを感じる。
何が起きたのかを言葉にする段階で、意図や判断が入り込んでいることも少なくない。
こうした言説によって語られることは、仮説であって事実ではない。にもかかわらず、事実であるかのようにそれを前提に論を展開すると、誤った方向に進んでしまうことが起こる。
視聴側が、事実と推論・推測を切り分けながら観てみると、番組の意図が見えてきて、おもしろいかもしれない。
日常の私たちのコミュニケーションにおいても同じことが起きている。
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