[16日目]研究の意味 vol.44
学校には校内研究があります。
校内研究とは、学校で研究テーマを決めて、1年ないし、複数年そのテーマについて学んでいきます。
小学校では、様々な教科で研究が進められていきます。
今回はその研究について考えてみました。
校内研究は何のために?
本来、教員は授業をより良くしていくために研鑽を積んでいかなくてはいけません。
それは、法律でも以下のように書かれています。
つまり、教員は絶えず学び続けなくてはならないのです。
では、何のために校内研究があるのでしょうか。
1番は、授業力を高めることです。
一つの教科を1年間、もしくは複数年勉強していきます。
時には、専門とされている大学の先生などをお呼びして、研究を深めていきます。
校内研究は、教師としての力量を高めるためにもとても重要な役割を果たしているのです。
校内研究はいいことばかりではない
教師の力量を高めるために、校内研究はとても良い機会となります。
しかし、良いことばかりではありません。
僕が感じている良くない点をいくつか挙げていきたいと思います。
1つ目は、研究のための研究をしているということです。
校内研究の授業を見ていると、時折、普段の授業では中々行えない授業を見ることがあります。
研究をすることで、もっとこうしたい、さらに深めるにはこういうことができる、というように、どんどんと凝った授業になっていくのです。
普段の授業に還元できないようであれば、あまり価値が見出せないように思います。
2つ目は、時間がかかりすぎるということです。
よりよい授業をするためには、その教科の本質を学んでいかなくてはいけません。
それを理解するためには、当たり前ですが時間がかかります。
そのような勉強に時間をかけるのは大切だと思いますが、それを表現するための指導案作成にとても時間がかかるのです。
そして、指導案は自分の思いを込めて作成します。
こんな単元だから、こんな授業にしていきたいという、教師の思いを指導案に表します。
しかし、研究発表会をする際には、見づらい、誤字脱字(これは修正することは大切ですが…)、体裁が合っていないなど、授業とは関係ないところで、時間を取られてしまうのです。
3つ目は、自分の思いではなく、講師の先生の考えを体現するものになっていることです。
講師の先生は大体、その教科のプロフェッショナルです。
現場で働いている僕たちよりも、教科の専門性は明らかに高いです。
ですが、自分たちの考えというよりも講師の考えを体現するだけになってしまい、いかに講師の先生に何も言われないようにするのかが最優先になってしまうことがあるのです。
教科の知識や理解は深まるかもしれませんが、担任の思いを蔑ろにされるのは少し違うのではないかと思ってしまいます。
教師の力を高めるには
校内研究は、自身の力を高めるための良い機会になるのは間違いありません。
しかし、その在り方や捉え方次第では、教師にとってただ辛いだけのものになってしまいます。
そして、自分自身の思いや気持ちがなくては、学びになりません。
自分自身が学ぼうとする校内研究の体制を作っていく必要がありますし、自分自身の学びに向かう態度も教師としての力を高めるために必要なのだと思いました。
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