大金の価値とは
「この世が戦場なら 金とは実弾」
「五千万には五千万の 一億には一億の仕事がある」
福本伸行作品 「銀と金」から主人公森田のセリフ(モノローグ)からの引用です。
作中で画商中条との対決で二億を得た森田があまり浪費・贅沢で金を使わず、それをできるだけ減らさず元手として次の獲物・金稼ぎを考えている場面となります。
(二億もあるなら十分だろというのは読んでる側の気持ちですが)
森田の二億円の額の大きさは極端ですがこのシーンから私もお金に対する考え・認識改める切っ掛けとなりました。
例えば1000万円と100万円、どちらも大金(まとまったお金)です。
・1000万円は100万円の10倍である
逆に
・100万円は1000万円の10分の1である
と言えます。
算数的な数字の比較表現であり、当たり前ですが。
ここで両者の「お金としての役割」と踏み込んで考えてみます。
・1000万円は100万円の10倍の価値がある
これは「成り立つ」と思えます。
単純に「100万円で買えるもの」があればそれをその場で「10個買える」のが1000万円のお金の役割と言えるでしょう。
逆に
・100万円は1000万円の10分の1の価値がある
この考えをすると逆に「成り立たない」と思えるんですよね。
具体的に言うと「1000万円で買えるもの」で100万円しかないならその商品の10分の1をバラして購入できるか…まぁ成立しませんよね。
例として1000万の車があってその10分の1のパーツを100万で買えるかというと買えないし買ったところで(自動車としての体を成してないので)意味がない、と言えます。
それなら100万を元手で1000万の車を買おうとしたらどうするか。
現実的には
・100万を頭金にしてローンを組む
・そうすればその場で(1000万と同様に)車は手に入る
・ただしローン金利でトータル1000万以上の支払いとなる
・しかもその後も(働くか何かで)収入を得て残りを支払う必要
このように1000万持ってれば一括払いで1000万の車が手に入るのが100万で同じような事をするには
・トータルで10倍以上のお金が必要
・その後の支払いのための収入(勤労・時間)
これらが必要と言えるでしょう。
前述の単純な数字としての比較だと100万は1000万の10分の1
となるのに「お金としての役割」と考えると成り立たない…。
漫画のワンシーンを切っ掛けに私の中で「お金(資産)はある程度貯まるとその金額以上にできる事・考えられる事が広がるんだなぁ」と思うようになった一件でした。