上原ひろみ TOKYO JAZZ +plus LIVE STREAM 2020.5.23

新型コロナウイルス感染防止の緊急事態宣言発令中につき
東京JAZZ2020は予想通り中止。
チケット持っていたので残念で仕方ありませんが、
こればかりは諦めるしかないですね。

その代わりといってはなんですが、
ネット配信してくれました、しかも無料!

ライブのみならず、演奏会も、舞台も、映画も、全てが自粛の最中、
本当に貴重な時間を届けてくれたアーティストの皆さんに感謝です。


僕が楽しみにしていたのは、言わずもがな、上原ひろみ大先生。
曲は「Kaleidoscope」でした。


演奏前のメッセージで「やっぱり生でライブがしたい」と仰ってまして、
その、やり場のない悔しさのようなものも感じつつ、
「やっぱり、また、進化してるぅぅぅ」等と興奮しながら
聴かせていただきました。

今与えられた環境下で可能な、
最大限のパフォーマンスを届けてくれたんだなぁと思うと
胸が熱くなります。


そして、今回は初ユニット?での演奏も披露してくれました。
テナーサックスのジョシュア・レッドマン
(例の如く、今回初めて知りました)との
「What a Wonderful World」

リモートでの演奏なので、
実際にお互いが音楽で会話をしているわけではないですが
それを補って余りある感動でした。
テナーかっこいいっす、こんな渋くて温かい音はどうやったら出せるんでしょ?
実際に、このお二人のパフォーマンスを観られる日が来て欲しいです。


小曽根さんのNo Name Horsesが披露したリモートアンサンブルも
渡辺貞夫、ミシェル・カミロ、ハービー・ハンコックと豪華な出演者が揃ったのも
ライブ配信ならではでした。

それと、MCのハリー杉山さんがよかったです。
NHKの英語番組に出演されているので、ほぼ毎日彼を目にしていますが、
知識豊富で、こんなにも音楽をリスペクトしてる人だとは知りませんでした。


と、たっぷり楽しませていただきましたが。


思うところがないわけではなく。


まず、事前のSNSでの告知では
「タイムスケジュールは後日発表」となっていたのに
結局は各アーティストの出演日が発表になっただけ、しかも直前に。
諸事情は理解できますけど、せめて出演日だけでも、
もっと早めに発表して欲しかったです。

その上で、各アーティストが1曲ではなく数曲演奏して欲しかったなぁ。
そうなれば、もちろんお金払いますので。


あと、リモートでのアンサンブルの是非、というか「好き嫌い」というか。

アーティストの方々が聴き手を楽しませるべく、
多大な労力を尽くして下さったことには感謝していますし、
その結果完成した音楽を聴いて、確かに感動もしました。

ですが僕の場合、音楽というよりも、
むしろインターネット技術に感動している節がありまして。
「今の最新技術を使うと、こんなことまで出来るんだー、すごい!」的な。

各ミュージシャンは、誰か基準となるべき人の演奏かクリック音を聴きながら
自分のパートを黙々と演奏するわけで、そこだけ切り取れば
かなり孤独な作業だったと思われます。

本来なら、必ず誰かの奏でる他の音を聴いて、
それに合わせるべく自分の音を出して、互いに会話をしながら
音楽が完成されるはず。

実際には合奏していないのに、あたかもそうであったかのように聴こえるものって
なんなんだろうな?と思ったりします。

ポップスとかのレコーディングは、こうなんでしょうけどね。


多重録音の形式でなく、ネット経由でも時間のズレがなく、
実際と同じように合奏が成立するような日も、
近い将来やってくるんでしょうか。

そしてニュー・ノーマル等と言われたりしてますが、
今後、ライブはどうなっていくんでしょう?

まだまだ先が見えない日々は続きますね。。。



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