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上原ひろみ SAVE LIVE MUSIC RETURNS HIROMI -PIANO QUINTET- @BlueNote TOKYO 2021.1.1 1st, Live Streaming 1.4 2nd

ブルーノート東京の年末年始のスケジュールが空白だったので、
もしかしたら、もしかするかも?と期待してましたが、まさにビンゴ!

2021年元日、ブルーノート東京での2本目のライブは、
ひろみさんの新プロジェクト(になるのか?)のピアノ・クインテット。
弦楽四重奏とピアノの編成のジャズって、かなり珍しいと思うのですが、
他にもあるんですかね?


ひろみさんは、以前、映画「オリオン座からの招待状」のサントラで
Place To Beのストリングスバージョンをアレンジされていますが、
この編成にピアノは入っていないし、旋律はオーボエがメインでした。

過去に何度かオーケストラと共演されているし、
今回共演のヴァイオリンのお二人は新日フィルの方なので、
その時の経験がきっかけなのは間違いないと想像しますが・・・?
どんな音楽が生まれるのか全く想像できずにライブに行きましたが、
その素晴らしさにブッ飛びました!!!!!

5人の演奏が、疾走感に溢れていて、熱量もスゴイ!
国内外で大活躍のこの5人が集まれたのも、コロナ禍のおかげかもしれません。(以前からブッキングされていたとしたらゴメンなさい)

弦楽器とピアノは、そもそも相性が良いというのもあってか、
クインテットはオシャレな感じに仕上がっていると思いました。
情緒的な旋律に一層深みがプラスされ、
弦楽四重奏がもたらした化学反応は絶大だと思います。
おまけに弦楽器の早弾きが超カッコいい!
弦楽器の方々にとっては、普段滅多に弾かないであろうジャンルに加えて
技術的にも要求されるものが高いはずだと思うのですが、
そこはプロ中のプロの皆様、音楽にジャンルなんて関係ない!と言わんばかり。
弦楽器の皆さんが、額に薄っすらと汗を滲ませながらも
心から楽しそうに演奏されてたのが印象的でした。

これを見てふと思ったのですが、類が友を呼んでいるのは間違いないと思います。楽器編成が先か人が先かは不明ですが。自分の語彙力の貧困さに呆れますが、
とにかくスゴい、凄すぎました。
仮にゴリゴリのクラシックファンの方であっても、
聴けばコロッとやられると思います。最初から最後までとにかく楽しすぎて、
このライブを聴くことができた幸せに心から感謝です。
DVDやCDも出して欲しい!!!

アンコールの前(だったかな?)に、元日ということで鏡割りがありました。
ひろみさんが手順説明のカンペを棒読み(笑)。
ひろみさんからの「せーの」の掛け声に続いて、
本来であれば会場全員で「ヨイショ!」と発声するところですが、
今年は「心の中で」お願いします、だそうで。

記念の枡もいただき、2021年は幸先の良いスタートになりました。


これ以降はネタバレしてるので、
これからLIVE STREAMINGをご覧予定の方はご注意ください。

僕の席が、ちょうどチェロのど真ん前だったので
チェリストの演奏をガン見してきました。


今回の編成上、チェロがバンドでいうところのベースの役割を担っており、
そのためか譜面は真っ黒!
おそらく休符が無いと見えて、譜めくりしなくて済むよう製本されてました。
譜面台も2台使用だし。
ピッチカートとアルコを使い分けるのに忙しそうで、
持ち替え後に隣に座っているビオラの方が弓の置き位置等を整えてあげてました。曲によっては、ピアノとの早弾き掛け合いがあって、
ひろみさんがニヤッと不敵な笑みを浮かべながら煽る煽る(笑)
でも、そんな挑発を受け止めて、
確実に球を打ち返してらっしゃるのがカッコいい。
時々発せられる「ハイ!」の掛け声も美声。

演奏されたのは「ひろみ節」満載のかっちょいい新曲がメインで、
オリジナルが2曲。
1曲目は曲の説明はなかったのですが、
チェリストさんの楽譜に「SOMEDAY」と書いてあったのが見えました。
ですが、果たしてこれが正式名なのかは不明。
→1/7追記:ブルーノート東京の公式HPにセットリストが出ました。 「SOMEDAY」だそうです。

2曲目は組曲。ひろみさんから解説がありまして、
ライブが出来ない期間中にご自身が出来ることを探したら、
それは曲を作ることだったので、当時の感情を曲にしたら組曲になった、
とのこと。
組曲は「SILVER LINING」という題名とのことなので、意味を調べてみたところ、「逆境にあっての希望の光の意味」とweblio先生は仰ってます。
英語の諺「Every cloud has a silver lining」が元のようですね。
高校生の頃、授業で習ったような記憶が、無いような、無いような・・・。
厚く黒い雲の上に注がれている太陽の光を、地上の我々から見たときに、
雲の周りを縁取る銀の線のように見えることってありますよね。

ひろみさんから、各曲の曲名についても簡単な説明がありました。
1曲目「Isolation」・・・孤独
2曲目「The Unknown」・・・未知なるもの
3曲目「Drifters」・・・心の置き場所を求めて彷徨い、
4曲目「Fortitude」・・・不屈の精神で立ち向かう!

組曲の次は、弦楽四重奏で「Legend Of The Purple Vallay」が
情感豊かに奏でられました。
新日本フィルとの共演の際にも弦で演奏されてましたが、
基本アレンジは同じでは?
メロディーが弦楽器との相性抜群なので、どっぷりと聴き惚れていたら、
いつの間にか「11:49PM」に突入していました。
おそらく2曲で1曲なのではないかと思います。
→1/7追記:ブルーノート東京の公式HPのセットリスト上では
別々の曲扱いでした。

ラストはリズミックで楽しさに溢れた曲。
これです、例のチェロ挑発の曲(笑)

アンコールも曲名不明。
チャルダッシュ的な曲で、弦4人のアドリブソロ回しが圧巻。
新曲なのか、それともカバーなのか???

1/4 2nd のLive Streamingも視聴しました。
ライブでは弦(しかもチェロ)寄りの視点だったので、
ストリーミングで全体像が把握できた気がします。

ストリングスの中からピアノが浮き上がっていて良いですね。
ここぞという時の盛り上がりメロディーを弦パートがなぞる度に、
「あぁぁカッコイイ~!!!!!」と大騒ぎしながら観させていただきました。

回を重ねる度に勢いがついているようで、これがラストなのが本当に勿体ない。
大切な事なので2回書きますが、
クインテットのDVDやCDを是非是非出して欲しいです。
よろしくお願いします!!!

そして、ひろみさん、今後も様々な困難が待ち受けていそうですが
「不屈」の精神で立ち向かってください。陰ながら応援しています!

2021.1.1 1st  ブルーノート東京 / 1.4 2nd Live Streaming
PIANO QUINTET 
上原ひろみ (pf) 
西江辰郎 (1st vn) 
ビルマン聡平 (2nd vn) 
東条 慧 (vla) 
向井 航 (vc)

1.  SOMEDAY
2.  Silver Lining Suite 
      Isolation
      The Unknown 
      Drifters     
      Fortitude
3.  Legend Of The Purple Vallay
4.  11:49PM
5.  JUMP START
EC. Ribera Del Duero

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