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Hiromi's Sonicbloom JAPAN TOUR 2008 @東京国際フォーラム ホールC 2008.11.23 (2008.11.24)

11/23 Sun 東京国際フォーラム ホールC

Piano 上原ひろみ
Bass トニー・グレイ
Drums マーティン・ヴァリホラ
Guitar ジョン・シャノン

始まりました、2008年、上原ひろみ祭り!!
第一弾は、今年発売したアルバム「BEYOND STANDARD」をひっさげての
国際フォーラムCでのライブ。
2年前、初めて上原ひろみのライブを観た時の感動を
思い出す空間です。

開演前の場内には「BEYOND STANDARD」に収録された曲の
オリジナルバージョンが流されていました。

「Softly as In a Morning Sunrise」のボリュームが次第に大きくなると
ふと客席が暗転、スポットライトが指し示した場所には、
ピアノに座って「Softly~」を演奏するひろみさんが。

これが、1曲目の「Intro:Softly as In a Morning Sunrise」。
レコード針のプチプチ音も流されてました。

まるで演劇のようなニクい演出でライブは開演し、
そのまま2曲目「Softly as In a Morning Sunrise」に突入。
この曲は、メンバーのソロもほぼ均等に割り振られていて、
「メンバー紹介」的イメージ。

ここで注目は、Sonicbloomに初参加のギタリスト、ジョン・シャノン。

どんな演奏をする人なのか興味津々でしたが、
さすがは上原ひろみリーダーの御眼鏡に敵うミュージシャン、僕は好きです。

フューズ大先生と比べると、ちと、おとなしめかな? 
そのためか、ピアノやベースが引き立ったようにも感じられました。
この辺は、曲のアレンジにも左右されるし、
聞く側の好みによって意見が分かれそうな感じですね。


3曲目「Led Boots」
早くも、ひろみリーダーの超絶技巧炸裂!!ノリノリでした。
この人、どんだけジェフ・ベックが好きなんだ、って感じです。
この曲の演奏終了後、トニー、マーティン、ジョンが一斉に水を飲んだので
思わず吹き出してしまいました。序盤からお疲れさまでした。


4曲目、ドビュッシーの原譜通りに「月の光」の演奏が開始。
が、ほどなくして上原ひろみ色に変化。

多分この曲だったと思うのですが(自信無し)
終盤のトニーのベースソロが秀逸でした。
やわらかい音にメロウなメロディラインのトニー節、健在!

5曲目、アンニュイな感じで始まったこの曲は、
しばらく曲名がわかりませんでしたが、その正体は「My Favorite Things」。
CDに収録されているものより、かなり感傷的な印象を受けました。

6曲目「Ue Wo Muite Aruko」
これはイントロを聞いて、すぐにわかりました。

5曲目か6曲目のどちらかだったと思うのですが(多分6曲目?)
全員がデクレッシェンドしていき、
最後にナマ音(しかもpp)になるアレンジがあったと思います。
これ、カッコ良かったです。
特にドラム。最後は太ももの上で叩いてましたね。

で、休憩中は、坂本九の「上を向いて歩こう」や
ジュディー・ガーランドの「私のお気に入り」が流れてました。
歌入りスタンダードナンバー特集ですかね。

休憩明けは7曲目から、「XYG」でスタート。
ひろみリーダーの右手と左手で違う拍子のメロディを弾く技、
これは神業級ですね。脳ミソの構造を見てみたい。
マーティンのドラムも炸裂。
「キャラバンに余力を残さなくて大丈夫か?」と心配になりましたが
そんな心配ご無用なところが、さすがはプロ中のプロ。失礼致しました。

8曲目「Double Personality」
トニーのポワンポワン言うベース早弾きに始まり、
各セクション、自慢のテクを思う存分発揮大会!
ひろみリーダー、歌舞伎の連獅子のように髪振り乱しての大熱演に
鳥肌立ちました w
途中でサザエさんの劇中テーマが聴こえたと思うのですが、気のせい?

ひと呼吸置いて、9曲目はピアノソロで「I've Got Rhythm」
冒頭「ジャズの歴史を辿るコーナー」も良かったし、
テンポアップ後、音符が濃密に連なる様は、激しい中にも優雅さを感じます。
神がかってました。

10曲目、キターーー、待ってましたの「CARAVAN」
この曲の場合、ジョンよりもフューズの方が
アクが強くて似合ってるように思いました。
ギターは、マーティンのドラムに食われましたね。
マーティン渾身のドラムソロがスゴすぎです、カッチョ良いです。

EC1「Green Tea Farm」
久々に聞きましたが、またまた進化していて嬉しかったです。
最初の一音で、もう全てが決まったといっても過言ではないでしょう。
優しく温かな語り口調にジーン・・・としました。
周囲の人に思わず優しくしたくなってしまうような、そういう感動でした。
「本当にありがとう」と歌いながらピアノを弾くひろみさんに、
むしろこちらが、ありがとうを言いたいです。

EC2「Time Out」
この曲は、アンコールの定番的な地位を獲得しましたね。
会場総立ちで盛り上がってましたね。
合いの手のかけ声に、ちとビビりましたが。
ひろみリーダーは、髪振り乱して、肘から流血の大熱演!!
これにプラスして、今日のライブでは、じっくりと歌い上げる場面に
今までにない感動がありました。

トニーもマーティンも、確実に熟れて来ているというか
幅が生まれている感じがしました。何度も鳥肌立ちました。

トニーは、今まで、胸を後ろに反って演奏することが多かったと思うのですが、
今日のトニーは、腰を落として、かなり前のめりで演奏してたと思います。

ついでに余談ですが、今日、トニーが帽子を取ったところを初めて見ました。
キャラバンのドラムソロ中と、アンコールで。
帽子無しのトニーをナマで見れるのって、結構貴重なんじゃないかなーと。

更に脱線すると、マーティン、ちょっと太りました??
もしくは、鍛えてるんでしょうか?
ドラム叩いてると、自然とガタイが良くなるんですかね?

だからどーした、って感じですが。。。


ギターは、ジョン大健闘だと思います。
でも、フューズの強烈なキャラも待ち遠しいと思うのが、ファンの身勝手さ。

というわけで、ライブはいつも大満足ですが、
今日は、今までの大満足を大きく更新した大満足でした w

ひろみさん曰く、南はケープタウンから北はノルウェーまでの
過酷な移動と共に磨かれてきた音楽の集大成を、
日本で分かち合える時間は、何ものにも代え難い貴重な時間でした。

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