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時を超える感覚

先日、高野山に行ってきました。
奥之院まで歩き、弘法大師空海を訪ねたあと、大好きな巨木に会いに行きました。

私は「聖地」と呼ばれる場所にとても惹かれます。
パワースポットとも呼ばれますが、現世利益なことよりも、その場所に思いを寄せた人々の思想や心に惹かれます。
さらに、時間を超える不思議な感覚を得られることも、聖地の魅力です。

高野山も例にもれず、弘法大師空海を筆頭に、時代をこえて人々を惹きつける場所です。
世紀を超えて空海が生き続け、多くの人々が連綿と祈りを捧げる場所、今その場所に自分が立っていることに、いつも不思議を感じます。
その不思議とは、流れる「時」というものの壮大さかもしれません。

また、高野山で時を超える感覚を得られるのが「一本杉」という巨木。
女人道という古くからの参詣道にそびえる樹齢400年とも言われる杉の大木です。

昔々、その参詣道を、たくさんの想いを携えて巡礼者が歩いてきたのです。
何日もかけた人もいるかもしれません。この杉はその幾多の巡礼者を見守って来ました。400年の時を経て、今、私はその杉の大木に触れているのです。
巨木に手を当てながら、その巡礼者が生きた時間が、時を超えて、自分にも繋がってくるような、不思議な感覚を味わいます。

きっと、それは自分自身が「今」という時を生きているという、不思議なのかもしれません。


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