コロナ禍がもたらしたモノ・コト~その6~
大学を卒業し新入社員として勤めていた時、仕事に対してまったく価値や魅力を見出していなかった。そのときの毎日の楽しみはアフターファイブであった。やがて少しずつ仕事の意味を考えるようになり、仕事に価値を感じ始め、自分の仕事が評価されることの喜びも知るようになった。すると、人生における仕事のウェイトが高まった。さらに、自分の仕事が社会にどう貢献するのかを考えるようになっていったとき、人生の時間の多くを仕事にかけるようになった。
人生における仕事のウェイトが高まることと、人生における自分の充実感は、ほぼ比例していた。このことに気づいたのは、十数年ほど前だった。そして、このことに気づいてから私の視界は一気に開け、心の奥底からのエネルギーを感じられるようになった。そうやって生きているときはたまらなく楽しく充実している。そして、仕事に対する誤解によりこういった気持を味わえていない人たちと、この素晴らしさを分かち合いたい。
研修講師やコンサルティングを生業としていると、毎年毎年、本当に多くの人たちと出会う。そして出会った人たちの仕事に対するスタイルは3つのタイプに分れる。タイプA:目的や使命、あるいは高い目標を目指し活き活きしている人。タイプB:仕事のやりがいと責任のはざまで葛藤している人。タイプC:給与をもらうための義務としてこなしている人。
私はタイプC→B→Aとすべて経験してきたが、どのタイプで生きるかによって「これが同じ人生か?」と思うくらい充実感に差がある。
さらに驚くのは、仕事と真剣に向き合えば向き合うほど、仕事だけではなく私生活もより充実してくるという事実であった。タイプCで生きていた時、仕事はできるだけ楽をして速やかに済ませ、私生活にエネルギーを注ごうと思っていたのだが、心にはいつも雲が広がり、晴れ渡る日は少なかった。なぜだろう・・・。
つづく