【映画 BLUE GIANT】最高の音楽漫画に最高の音楽がついて最強になった【映画感想・ネタバレあり】

(3月に見た映画の感想記事が塩漬けになってたので、上げます)

noteを始めるきっかけにもなった漫画「BLUE GIANT」が映画化しました。漫画が好きすぎて映画で劣化するのが不安というのと、PVの演奏シーンの3Dモデルがやばい、というので見るのをためらっていましたが、3Dモデルを除けば最高という友人の布教を受けて見てきました。

最高の映画でした。(3Dモデルを除いて)

以下、作品を見て思ったこと。(3Dモデルを除いて)
※ネタバレありです。

筆者について
・原作漫画のBULE GIANTは全漫画の中でもTOPクラスに好き
・音楽は聴くけどジャズの知識はゼロ
・漫画感想記事の後半を2年ぶりに書かなきゃいけない気がしている


はじめに:漫画と映画の違い

漫画の映画化は、原作の要素をいかに壊さずにストーリーを再構築するか、画面や音楽の演出を付加するかというのが大切。

・ストーリー展開の再構築:約2時間で漫画の起承転結をどうまとめなおすか。どこを割愛するか。特に漫画は連載を意識して細かく転回するが、映画は1本通してまとまっている必要がある

・画面の再編集:静的である漫画の絵をどう動かすか、カメラワークをどうするか、映像転換のテンポをどうするか

・音楽の追加:シーンごとにどういう音楽をつけるか。特にBLUE GIANTは音楽漫画なので、演奏シーンで流れる音楽が良いことは必須条件


キャラクター

漫画も映画もそうだが、BLUEGIANTにおいて「キャラクターの中に柱がある」ことが非常に特徴的。それぞれが自分の信じる道を愚直に進んでいて、まぶしいことこの上ない。
本件はnoteを始めるきっかけになった漫画BLIEGIANTの記事でも語っています。
https://note.com/yasu1702/n/n6823c6613dcd

宮本大

アツい男。高校3年間一人でサックスを吹き続けたことにより最強になった男。この主人公、多分”英雄型主人公”で以下の点でかなり珍しいタイプの主人公だと思っている。
・物語開始時点でサックスがうまい
・物語中で壁にぶつかって挫折することがない(前しか見てない)

普通主人公はコンプレックスや弱みを持っていてそれをストーリ中の出来事を通して悩み、努力しながら成長していく…というのが多いと思うが、

努力シーンを丁寧に描いているわけでもなく河原でサックスを吹きまくっているシーンのみなのだが、なぜ心惹かれるのか…..。

他の漫画でいうとワンピースのルフィくらい?

「主人公」についての考察は別記事でやりたい

沢辺雪祈

アツい男。人を馬鹿にしてるきらいがあるが、芯があるやつ

玉田俊二

アツい男。ジャズがわからない人として、観客目線になるキャラ。

ストーリー

起:宮本大、東京へ
承:沢辺との出会い/玉田の参加/JASS結成
転1:沢辺だけがSO BLUEの人にダメ出しされる
承2:沢辺改心、努力、成長
転2:沢辺交通事故
結:SO BLUE 出演、アンコール

ストーリーの起伏としては沢辺くんが中心になってた印象。JASSが壁にぶつかる時に大はパワーでこじ開けていくし、沢辺はちゃんと自分を反省して進んでいって、玉田は普通の人だけどがむしゃらに努力して.....というそれぞれの成長が見えるのがすごくよい。


また、原作を読み直したけど、仙台パートとか細かいメイン以外のシーンとかがバッサリカットされてたり、ラストの終わり方が違ったりとかなり改変されている。
漫画→映画の再構築としては最高のまとめ方。演奏シーンもかなり長く取られてる中で映画の尺の中に完璧に収まってるのがすごい!原作のいろんなシーンも回想とか映像だけとかでキャッチアップされてて、原作へのリスペクトをすごく感じる映画だった

映像・画面

演奏シーンと日常シーンのギャップがすごい。映画スラムダンクでも思ったが、1本の映画の中に静かな画面と動く画面が混在しているのって大事なのかもしれない。

(3Dモデルには触れない)

音楽

言わずもがな音楽は全部良い!JASSの演奏を都度丸々一曲やってくれるのはもちろんすごいし、玉田くんのドラムのもたつきとか、沢辺の左手だけの演奏とかもちゃんと表現されてて映画と音楽が一体になっているなぁ、と。

演奏シーン以外のBGMももちろん素晴らしい。

JAZZを一回見てみたくなった

まとめ

ストーリーの再構築・映像演出・音楽全てにおいて、最高の出来でした!映画視聴後、改めて漫画を読んだらめちゃくちゃカットされてる部分多くてびっくりした。今度は原作無印を全部読み直して、もう一度映画を見たいなあ

(本当に3Dモデルだけが残念……)

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