これからサザンオールスターズを聴く若者達へ②〜絶対に外せない有名曲10選後半〜

前回から始まった、大学生によるサザンオールスターズ布教第２弾です。

今日は前回に続き"絶対に外せない有名曲"の後半です。

では早速。

6.希望の轍(わだち)【1990】

僕の1番好きな曲だ。僕はコアなファンですがあえてド定番曲を1番のお気に入りにしている。ライブで最も演奏頻度が高い。数あるサザンの名イントロの中で、ここまで有名で衝動に駆られるようなイントロはない。この疾走感あふれるキーボードのイントロを聴いた瞬間に、夏に湘南の海沿いの道路をドライブしている情景が思い浮かぶ。快適なメロディ、情熱が燃えがっていくようなボーカル、2番Aメロの多重コーラスアレンジ、ラスサビに向けてエネルギーを蓄えていくCメロ、どれをとっても素晴らしい。聴き手を全く飽きさせないし、色褪せない永遠の名曲ぞここにあり。最後に実はサザン名義ではなく、稲村オーケストラという名義であるというトリビアも添えて。

7.愛の言霊(ことだま)〜Spiritual Message〜【1996】

サザンの魅力の1つに楽曲のバラエティさがある。共感性の高いラブバラード、政治風刺やエッチが題材のハードロック、フィルスペクター風の王道ポップス、昔懐かしの歌謡曲と様々だが、この曲はなんとカテゴライズできるかは定かではない。サビは"生まれく叙情詩(セリフ)とは 蒼き星の挿話 夏の旋律(しらべ)とは 愛の言霊"という意味難解の韻が踏まれたフレーズのみで進行していくが、これがなんだかわからない色気を有していて中毒性が高い。精巧に組み込まれるたサウンドエフェクトの数々によって生み出される、曲全体を包み込む"和"のテイストがこの曲に唯一無二性を保っている。一度騙されたと思って、真剣に聴いてみてほしい。きっと愛の言霊の持つ魔力によって引き込まれるはずだ。

8.LOVE AFFAIR〜秘密のデート【1998】

サザンの楽曲に高頻度で見られるフィルスペクター及び大瀧詠一風の極上ポップス。ワンコーラスを聴き終わったあなたはその爽快感に酔いしれること間違いなしだ。歌詞の内容は不倫。ただ桑田佳祐の魅力はドロドロとした内容を爽やかな曲調と卓越した表現力によって昇華してしまうところだ。不倫したい＝"愛の谷間で溺れたい"、首筋のキスマーク＝"この首筋に夢の跡"としちゃうんですからもう芸術ですよ。舞台は横浜。サビは船の名前、バーの名前、ボウリング場等が続々と登場するので楽しい。ライブでの演奏率もかなり高く、桑田佳祐自身もお気に入りの作品である。

9.TSUNAMI【2000】

サザン最大のヒット曲であり、20世紀最も売れたCDシングル。日本人は長く雨に対して寂しさや悲しみを投影する傾向にあるが、この曲はその代表曲といっても過言ではない。"本当は見た目以上涙もろい過去がある"、"見つめ合うと素直におしゃべりできない"という男のなんだか頼りない部分を1番で歌い、2番では"本当は見た目以上打たれ強い僕がいる"、"人は涙見せずに大人になれない"と少し我慢強い部分も見せる対比が素晴らしい。Aメロ、Bメロは詩的な歌詞が続き、桑田佳祐の作詞家としての才能に磨きがかかっている。サウンド面に関してはピアノの伴奏にボーカルと静かに始まり、徐々にスケールの大きいロッカーバラードに変貌を遂げていくところが過去のいとしのエリー、真夏の果実とは一味違う大きな魅力だ。2011年を境に全く歌われなくなってしまったこの曲だが、絶対に後世に歌い継ぎたい邦楽史上最高峰の佳曲であることには間違えない。

10.東京VICTORY【2014】

ライブでは会場が一体となるサザンのニュースタンダードナンバー。2013年に東京五輪招致が決定したことが直接的なインスピレーション。複数のCMやスポーツ大会のテーマソングとしても使用され、東京五輪への盛り上がりに貢献してきた。アスリートのみならず、数多くの頑張る日本人の背中を押してくれる。サビの"時を駆ける"と"東京を駆ける"が掛かっているちょっとしたテクニック感も好きだったりする。近年デジタルサウンドがフィーチャーされた楽曲が多くなってきた中で、グルーヴの効いた"ザ・バンドサウンド"を感じられる定番ポップス。是非東京五輪がいつか開催されたら、その閉会式で盛大に演奏してほしいものだ。

第1回後半は以上。

前回同様プレイリストを掲載させていただく。

この10曲はサザンのみならず日本を代表する10曲だと思うので、もし知らない曲があったら是非聴き込んでみてほしいなと思う。

次回の第2回はネクストステップ。

今回同様に厳選した10曲もお楽しみに。

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