『やりたい事』は無くていい!
これは特に新卒の就活で陥りやすい罠で、
自己分析を進めていってもなかなか「自分のやりたい事」が見つからず、自分は志の低い人間なんだ・・・、と自分を責めてしまう人、焦りを感じる人も少なくないと思います。
採用活動において、履歴書や面接を通じて「自分のやりたい事」を熱心に伝えていただく事も多いのですが、果たして本当にその方がやりたい事なのか、少し疑問に感じてしまうケースもあります。
これに関連して、世の中には2つのタイプの人間がいると言われています。
「TODO型」と「BEING型」。
前者は人生において「何をするか」に価値を見出し、後者は「どんな人でありたいか」や「どんな状態でありたいか」に価値を見出すタイプです。
ここまで聞くと、「はいはいそうですよね、知ってます。私はTODO型ではない、パッとしない人間です」という自虐的な嘆きが聞こえてきそうですが、そう卑下しないでください、あなたは圧倒的なマジョリティであり、決して劣等生ではないのです!
世の中にはいわゆる「TODO型」の人間は1~5%、「BEING型」の人間は95~99%にも及ぶと言われています!
(すべての人が完全にどちらかに振り切れているわけではありません!)
「BEING型」寄りである自分から無理やりやりたい事を絞り出さなくていい。何に喜びを感じるか、どういう社会人生活を送りたいか、という自己の価値観をしっかりと捉え、向き合って下さい。それは大事なあなたの「(就活の)軸」です。
そこにあなたを特徴的に現すエピソードがあれば、応募者も企業も「Win-Win」に繋がるES(履歴書)の出来上がりです。
一般的に自己分析によって導き出される「自己概念・価値観」は、ESや面接における「回答そのもの」ではなく、「回答を導き出すための基本的な考え方」ですので、これがしっかりしていれば、どんな質問にもその場で考えることができ、ほぼ回答できるという訳です。逆に固まっていないと、想定していない質問が来た時にフリーズしてしまいます。
より良い社会人生活を送るために、自己分析は会社に入ってからも絶えず行うべき事です。日々の仕事への取り組み方と価値観は仕事のやりがいや生産性に大きく関わっています。
就活の間に結論付けなければいけない訳でもなく、逆に、絶えず変化・成長する私達の価値観を固定する事は出来ません。
自己分析は一生続くと思って気楽に気長に付き合っていきましょう。