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【一口馬主】競馬産業のSDGs : 地方所属馬への投資意義

今年の日本ダービーですが、衝撃だったレース後のスキルヴィングの急死。

改めて動物の命を趣味にしているという自覚と今後どのように競馬と向き合っていくべきか私にとっても考えさせられるレースとなりました。

競争馬の馬産地で育った私の立場としては今後も競馬が産業として盛り上がって欲しいと思っているため、馬の生産云々ではなく、如何に競争馬の仕事を確保していけるかに焦点を当てていければと考えております。


JRA主催のレースだけでは厳しい実情

競争馬の生産数は2022年に7,782頭と、年々増加の一途を辿っております。これはウマ娘を中心とした競馬バブルの影響が大きいかと思いますが、その一方でレース数が増えているわけではないため、今後より過酷な戦いになるものと予想しております。

現在一口馬主も加熱状態ですが、人気のある中央競馬は週末を中心に回っており、最大でも3場開催。年間約3,330レースと聞くと一見多いように聞こえますが、18頭のフルゲートになっても出走可能な頭数は60,000頭

単純計算で2022年産駒だけで年間のレースを回しても8レース走れるかどうかという状態です。もちろん全頭がデビューできて、かつJRAのレースに出走するわけではないですが、レースは他の世代も含まれていること、また常にフルゲートでのレース開催ではないことを踏まえると、出走すること自体が競争過多な状態であると言えるかもしれないです。

そこに更なる一口馬主ブーム

これだけ過酷な状況なのにも関わらず、生産馬が増えていくのには大元である競馬ブームに加えて、一口馬主ブームも要因の1つだと考えております。キャロットやシルクの状況を見る限り、年々プレイヤーの数が増えており、それに伴って生産馬や募集価格が高騰していっているように感じます。
※補足として一口募集された2014年産駒 724頭 → 2021年産駒 855頭
出典:一口馬主DB

もちろん競馬ファンとしては嬉しい限りなのですが、その大多数が中央競馬所属馬になっていくことを考えるともどかしい気持ちになっているのも正直なところです。

カギと考えるのは“場“を増やしていけるか

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