【競走馬】 広尾TCの転換期:パンサラッサがクラブに残した足跡と今後の挑戦について
今週の土曜、パンサラッサの引退式が行われますね。
筆者も会員である広尾サラブレッド倶楽部の所属馬が日本を代表する1頭として引退式を行うなんて、入会時には思ってもいなかったです。
今回はそんな広尾TCとパンサラッサのこれまでと未来について書いていきたいと思います。
輝かしい成績に嫉妬
母ミスペンバリーは数々の活躍馬を輩出する広尾TCの名繁殖牝馬。
パンサラッサが活躍する前にもディメンシオンが重賞で好走しており、ディープから父がロードカナロアに変わっても募集価格は5,000万円。
これまで産駒を管理してきた藤原英昭調教師ではなかったものの、管理するのは世界の矢作調教師ということで、この馬が如何に期待されていたかがわかるのではないかと思います。
ちょうど入会した年の募集馬だったのですが、入会時には既に満口だったため出資はできず、筆者は残っていたパラスアテナに出資することに。
結果としてこの2頭がクラブの世代代表馬として重賞に駒を進めることとなり、ラジオNIKKEI賞ではパンサラッサに軍配が上がるも、秋はパラスアテナが秋華賞4着と2頭はしのぎを削っておりました。
しかし古馬になるとパフォーマンスを落としていくパラスアテナに対して、パンサラッサは芝・ダート兼用で更なる活躍をしていくことになり、2頭が4歳の頃は嫉妬の日々(笑)
ただ5歳にドバイターフを制すると「もう次元が違う」と諦めるようになり、最近はクラブを背負うパンサラッサを毎レース応援しておりました。
ドバイでの勝利でクラブの方針に変化?
前述の通り、筆者はクラブ入会と同時期にパンサラッサの活躍を見てきた会員ではあるのですが、海外G1制覇を機にクラブの対応は大きく変わったと感じております。
それは矢作厩舎所属馬への過剰人気と募集価格の高騰です。
パンサラッサが海外G1を制覇する2022年募集馬(2020年産駒)まではミスペンバリーなど一部の馬が5,000万円前後の高額募集であったものの、基本は1,000~2,000万円と3,000万前後の募集ラインナップでした。
しかし2022年の夏〜秋に募集された馬の平均価格は3,100万円、2023年は3,620万円と従来の募集価格より倍近くまで高騰していることが、下記の図からもわかるかと思います。
この頃から1口価格を安価するために、3,000〜4,000口と更なる小口化を行うことになりましたね。しかも良い馬はほとんどと言って良いほど矢作厩舎へ流れてしまう(プレミアム化された)ため、一時期クラブ界隈では「矢作サラブレッド倶楽部」と揶揄されておりました。
会員が増え、出資数をコントロールするために致し方ない部分もあったのではないかと想像しますが、この状況は長く続かないのではないかと思います。
看板馬の引退による影響
このバブル的な状況が続かない理由。それはデアリングタクトを輩出したノルマンディーと同じ道を歩むのではないかと考えているためです。
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