【引退競走馬】 実は循環している!? サラブレッドが求められる今後の役割について
今日で祝日・お盆休みを挟んだ大型連休も最終日。
地震の影響で自粛ムードだったり、台風が来たり、色々あった1週間でした。
今回は(筆者はバリバリ仕事でしたが💦)連休中に考えた「馬」のことについて書いていきたいと思います。
村社会で生まれたタブー!?
筆者は競馬を愛し、引退競走馬の活動にも時々参加しておりますが、この馬の世界で1つモヤモヤしていることがあります。
それは馬の「行方不明」「殺処分」という言葉です。
筆者も以前、記事で書きましたが、最近では馬の肥育に関してオープンになりつつあり、食用となっていることがわかってきております。
それに対し「サラブレッドが食用になるのはあり得ない」というのもよく耳にします。確かに大人の馬が食用となると筋肉質が故に、食べれる部位もかなり限定されるのではないかと想像しますが、そういった馬はペットフードになっているなんて話もよく出てきたり…
ただここまでの内容は推測部分が多く、真実はわからないです。
唯一わかっているのは競走馬が引退するとき、ほとんどは次の進路が「乗馬」であること。そして多くの馬は「乗馬」にはなれないまま「行方不明」になっていること。
だから他の家畜と同様に命に感謝して食していたとしても「殺処分」という言葉が出てきてしまうのだと考えております。
国やJRAが事実を調査して発表すれば、引退馬への見方は変わるかもしれないですし、少なからず「行方不明」ではなくなりますからね。
先日の角田騎手の残念なニュースに関して、いろんな憶測が飛ぶのも、これまで競馬界のタブーとして不都合なことを隠し、世に対する発信が少なかったことが原因ではないでしょうか。
スタンスが問われる「引退競走馬支援」
では「これからもこの流れを変えることはできないのか」と言うと、オープンになる時は近いのではないかと思っております。
現役時は体内に組み込んだマイクロチップで個体の識別をしているので、引退したら管理できなくなるという主張は苦しいですし、仮にできない理由があったとしても、CMを打って、若い子にクリーンなイメージを訴えかけて取り込んでいる中で「これまでの文化だけは変えない」は受け入れられないと思うからです。
事実、JRAも少しずつ引退競走馬への支援活動を増やしてきている状況なので、次のステップとして根本である“統計調査“と“情報開示“を訴えていければと思っております。
では仮に引退競走馬の余生がオープンになったとして何が起こるのか。
1つは(放置などによる)虐待が行われていることが明るみになる。
もしかしたらJRAがオープンにしたくない、かつ引退競走馬への支援をする理由なのかもしれないですが、仮にそうだった場合、引退競走馬支援を行っている団体にとっては追い風になること間違いなしと思っております。
その一方で、もし適切な方法で処分(安楽死や食用への転用)されていた場合。JRAはハレーションを気にしていると思うのですが、これは決してネガティヴなリアクションのみではないと考えます。
と言うのも昨今の地球温暖化や食糧不足が懸念される中で、違った面での馬の価値が高まる可能性があり、仮にも現在の引退馬の余生が是となった場合、引退競走馬支援活動は次なる意義を求められることになりそうです。
どちらにしても引退競走馬の実情をオープンにすることが、次なる道へのカギではないでしょうか。
動物としての“価値“
仮に競走馬の世界が(経済動物として)綺麗なサイクルで回っていたとして、それでも世間から受け入れられなかったとしたら…
またこの先も競走馬の余生がオープンにされないまま…というケースも想定して、どうやって馬と共生をしていくか。
現在の乗馬は「目的」であり、普段から馬で通勤・通学など「手段」として利用している人はいないと思うので、食用もNGだとすると現代社会では「競技用」でしか必要とされないこととなります。
そうなるとアニマルセラピーや乗馬など「あったら良い!」から何を生み出すかになってくるのですが、多くの馬の余生を考えるのであれば再度、馬の所有が社会的な常識・ステータスにならないと厳しいかなと思っております。
例えば芸術作品としてサラブレッド所有がステータスとされる社会。
この場合(現役時の成績ではなく)ピカピカで雄大な馬体をした騸馬を購入して、同時に馬を管理する人を雇う。「馬に乗って庭や近くの公園を散歩するのが日課です」みたいな生活。笑
もう1つは地球環境の保護という名目の下、循環型社会として馬を導入する。
都心・工業地帯・住宅街などの用途をより明確にして、循環型社会推進エリアでは公共交通機関を除いた車の使用が不可となることで、馬を代用。
これは国や地方自治体の政策レベルになってくるので難しいですが、田舎であればセルフで実践可能?笑
これぐらい大きなムーブメントを作れるか。それぐらいの覚悟があるのか。
本気で何とかしようとするのではあれば、馬を生産しないのが1番では?
ある意味そっちの方がJRAや競馬ファンにとって不都合・恐怖ではないかとも思った次第です。
馬を所有する生活
長くなりましたが、引退競走馬の在り方はシンプルでもあり、難しい内容でもあると思っております。
筆者の個人的な意見として、サラブレッドにおいては経済動物として生まれてきているので、生まれて無事にデビューしてレースで走るだけでも十分な役割を果たしていると考えますし、仮に食用となって人間の生活に繋がるのであれば、それ以上ないことだとも思うところです。
その一方で(経済ではない)動物としての価値を生み出すという面で、筆者もいつか1頭の馬を所有してみたいと真剣に考えております。
流石に車は必要ですがw
野菜を育て食して、馬で移動する自給自足の生活。
その一方でPCやスマホ、家ではITをフル活用した生活。
そんなハイブリッドな生活を憧れながら、今後の馬事業の在り方についても注視したいと思っております。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます!