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【ローズS】秋華賞有力トライアルは過去のもの!? 2015年の夏に輝いたタッチングスピーチ
秋華賞トライアル ローズステークスが久しぶりに阪神1,800mで行われますね!
先週、記事にもした通り、近年は紫苑S>ローズSという力関係となっておりますが、阪神コースへ戻ることで以前のようなハイレベルレースが復活となるのか…注目をしたいと思います。
そして今回はそんなハイレベル時代だったローズSで、オークス馬ミッキークイーンに勝ち重賞制覇をしたタッチングスピーチについて書いていきたいと思っております。
今になって本馬を取り上げる理由
タッチングスピーチの母といえば、アイルランドで生まれ、G1 フィリーズマイルを勝ったリッスン。
本馬もサリエラ・サラキア・サリオスの母サロミナ同様、ノーザンファーム代表の吉田勝己氏が購入してきた馬になります。
ということは繁殖につけられた種牡馬は…もちろん名馬ディープインパクト!
タッチングスピーチの活躍で一躍有名になったリッスンですが、その後はムーヴザワールド、サトノルークスがそこそこの活躍を見せるものの、近年は取引・募集額に見合った活躍馬を出せず、先日タイミングハート(2017年産・父ディープインパクト)がサラオクへ、リッスンアップ(2020年産・父リアルスティール)が未勝利のままJRAから登録抹消と厳しい状況が続いております。
その一方でリッスンの日本での初仔アスコルティの仔であるアスコリピチェーノが新潟2歳ステークスを勝ち、タッチングスピーチの仔キングズレインもホープフルステークス3着。今週のセントライト記念にも出走予定と孫が激走しており、今HOTな馬の1頭だと考えている次第です。
蝉のような競走馬人生を歩んだリッスン産駒
前述のムーヴザワールド・サトノルークスは2歳から活躍をしている一方で、4歳春以降に活躍する産駒がほぼいないことから、産駒全体の傾向として欧州らしからぬ早熟血統ではないかと考えております。
ただタッチングスピーチは重賞馬となる素質を持ちつつも、3歳春はチューリップ賞9着、忘れな草賞を8着と決して早熟とは言えない成績でした。
そんな本馬が頭角を表したのが3歳の夏、札幌で行われた3歳以上500万下
決して直線が長いわけでもない札幌の芝2,000mを最後方から競馬を進めて、直線でまとめて差し切るという圧巻の競馬で1着に!
2、3着馬がその後重賞まで駒を進めるロッカフラベイビー、バンゴールということを踏まえると、かなり強い内容だったのではないかと思います。
言うまでもなく阪神1,800mへのコース変わりは大きなプラスで、ローズSであのオークス馬ミッキークイーン破ってしまう大金星。本番では6着に敗れてしまうものの、エリザベス女王杯で3着とG1でも実績を残しております。
そして年明け初戦となったのが重馬場で行われた京都記念
同じく欧州血統で道悪の鬼 サトノクラウンはレベルが違いましたが、そこでも2着と好走。エリザベス女王杯しかり馬場が荒れて/外差しの利く/タフな競馬に滅法強いという血統面から期待していた適性を示したところでリッスンタイマーが発動(笑)
その後は1度も掲示板に載ることもなく5歳の秋に引退&繁殖入り。
この馬が輝いていたのは僅か半年でしたが、その輝きはとても綺麗もので、4歳春以降のレースぶりを見ては、蝉のような儚さを感じてしまうものでした。
もう一花咲かせることができるか
タッチングスピーチの母リッスンは今年で18歳。
繁殖牝馬としての引退が近づいていることもあってか、近年は産駒がセールで1億円以上の値付けられることもなくなりました。
ただ筆者は毎度申し上げる通り、こういった時が狙いだと考えます。
実際に近2世代はドゥラメンテ・ロードカナロアがつけられており、関係者もまだ諦めていないのではないかと思っております。
既に孫が活躍しており、繁殖牝馬としての役目は十分果たしましたが、最後にG1という大輪を咲かせることができるか!?
タッチングスピーチ産駒との対戦も含め、今後も注目していきたいです。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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