24/12/21 鍋とイェニチェリ
なんとなく鋳物の鍋を色々見ていたのですが、バーミキュラのサイトを見てるとあなたにピッタリの製品を診断!みたいなやつがあったのでやってみました。
すると一人暮らしにはこれ!と一人分の分量を作れる14cmφの鍋を勧められたのですが、違う。何も分かっていない。一人暮らしで自炊するやつがわざわざ鋳物鍋でグツグツ煮込んで一食分だけを作るわけがないでしょうが!(偏見)
とかなんとか言っておきながら実際うちで一番よく使っているのは一食分でギリギリな16cmφのミルクパンです。味噌汁を作るのに愛用しています。
買うとしたらそのワンサイズ上の18cmφかなー…ストウブとかの同じような製品と比べて軽いというのはシンプルに惹かれます。片手におたまを持ったまま片手で傾けたいとか、片手で鍋を持ってもう片手のスポンジで洗いたいとか感じることは多いはず。…実物見たいな。ビックカメラ新宿東口店5Fにあるらしいので明日見るか。これは自分用のメモです。
小笠原弘幸『オスマン帝国は、いかに「中世」を終わらせたか』を読みました。
辺境の地から現れた謎の戦士集団――彼らは一千年の都を滅ぼし、新時代の幕を開いた。
オスマン帝国は、なぜビザンツ帝国を滅ぼすことができたのか? 世界の今を解くカギは、すべて歴史の中にある――。誰もが一度は耳にしたことがある「歴史的事件」と、誰もが疑問を抱く一つの「問い」を軸に、各国史の第一人者が過去と現在をつないで未来を見通すシリーズの第8弾! 一千年の長きにわたって君臨したビザンツ帝国の崩壊と、そこから続くオスマン帝国の興隆は、キリスト教とイスラム教という二つの文明が交錯する、その転換点であると共に、新時代へと移行する歴史の分岐点でもあった。稀代の征服者メフメト2世がもたらした一大事件の世界史的意義について考える。
今年読んだ『ケマル・アタテュルク――オスマン帝国の英雄、トルコ建国の父』と同じ筆者による、オスマン帝国の解説です。
オスマンがコンスタンティノープルを攻めているときにコンスタンティノープル側の城兵が城の鍵を閉め忘れたという有名な話、創作らしいんですね。知らなかった。過去に別のシチュエーションでそのようなことがあったのでコンスタンティノープル落城の方に吸収されたんじゃないかと考えられているそうで。
本書はこのように「以前はこのように考えられていたが今ではこのように考えられている」「~という説もあるが今では否定されている」といった「歴史的解釈の変遷」を多く解説してくれるのが面白い。
特に面白かったのがオスマン帝国メフメト2世によるコンスタンティノープル攻略の評価というか、このイベントが持つ歴史的な意義をどのように捉えられていたかの変遷。かつてはオスマン帝国史中においてさほどの大事とは捉えられていなかったこともあるとか。でも言われてみたら紀元前から続くローマ帝国に最後のとどめを刺したというのは後から西側の視点で歴史を概観したときに出てくる発想でもあるのか。
本書はそうした覇業の他にも、最初と最後だけ本で読んだことがあったオスマン帝国の「中興」の部分や内政の話なんかも読めて楽しかったです。