24/11/16 【感想】本格ミステリの構造解析 奇想と叙述と推理の迷宮
飯城勇三『本格ミステリの構造解析 奇想と叙述と推理の迷宮』を読みました。
本作は本格ミステリを本格ミステリたらしめるもの、また本格ミステリを本格ミステリとして考察する際に軸となる要素を「奇想」「叙述」「推理」の三つに分解して論じています。
奇想はいわゆるトリックや仕掛けの部分。かつてはミステリからこの部分だけを取り出して論じられたこともありましたが、それだけでは取りこぼしてしまうものがある、というのはすでに言われているところ。本書はそこに「叙述」「推理」の柱を加えることで本格