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23/10/07 台南(1) カタツムリ迷宮と幽鬼ホテル
は~るばる~~きたぜ~~
台南
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台湾は今日から4連休です。この4連休のために振替勤務してました。
連休を使って台南に来ています!先週末も連休だったので2週続けての泊まりの旅行です。
台北からは台湾高速鉄道を使って2時間ほど。
台湾高速鉄道は日本の新幹線の車両技術が輸出されているのですが、車内にいると完全に「新幹線」で、台湾にいることを忘れそうになります。
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ちなみに車内販売も新幹線みたいな感じでくるのですが、なんとハーゲンダッツのアイスが売られています。これじゃシンカンセンスゴクカタイアイスじゃたくてシンカンセンスゴクタカイアイスじゃねーか!!
はい。
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台南も台中と同様に高鉄(台湾高速鉄道)の台南駅が市の中心部にあたる台鉄(台湾鉄道)の台南駅とは数駅離れている、新横浜タイプです。(類義語:新神戸)
本当の台南駅を降りて最初に感じたのが、台北や台中とは明らかに空気のにおいが違うこと。以前行ったインドネシアやマレーシアを思い出すような、東南アジアの空気のにおいがします。
実は台北から台南へ南下するときに北回帰線をまたいでいるのですが、亜熱帯から熱帯へ寄ったことを体感しました。また、町の人の顔立ちも台北とは確かに違うのを感じます。台中や花蓮では特にこの違いを感じることはなかったので、新たなエリアに入ったワクワクをおぼえました。
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町のテンポ感がどこかゆったりしているのもこの町の魅了だと思います。
また初めて来る街なのになぜかノスタルジーのようなものをほうぼうに感じます。これも古都のなせるわざなのでしょうか。
「再發號 百年肉粽」というお店にお昼ご飯を食べに行きました。
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頼んだのはもちろん粽。八宝肉粽というのをいただきました。おお、これが話に聞く生の餅米を煮て作る南部粽。メニューの品名はもちろん南部なんていわず「肉粽」です。ここで南部粽なんて言ったら僕がちまきになるところでした。予習しておいてよかった。
食事していると、外からチンドン屋のようなけたたましい音が聞こえてきました。
見ると、小さな神輿を先頭にしてお揃いのTシャツを着た行列が太鼓やシンバルを鳴らしながら練り歩いています。
こ…これは以前「世界ふしぎ発見」で見た、媽祖様が移動するアレでしょうか。
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ちなみにこの行列を逆に辿っていくと彼らが乗ってきた大型バスがあり、さらに同じTシャツの人たちがソフトクリームを食べていました。
かつてマリ帝国の王マンサ・ムーサがメッカに巡礼したとき隊列が長すぎて先頭がトンブクトゥについたとき皇帝はまだ宮廷に留まっていたという話を思い出しました。
そこから歩いて蝸牛巷へ。
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なんてことない町並みの店と店の間にこんな狭い路地があり、ここから入ります。路地好きにはたまらない激萌えスポットです。
なぜかこのブロックだけがやたらと入り組んでいて、かつての雰囲気を残しながらおしゃれスポットとしてリノベされていたりします。
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狭い路地に入り込んで出られなくなり、そのまま朽ち果てた人なんかもいます。
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当然ねこもいます。
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古い建物の風情がたまらない。路地といい、僕の好きなものばかりあって最高のブロックです。
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歩いていたら再び町に出ました。いやー良かった。
と思ったらまた別の路地がありました。
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かつてシルフェイド幻想譚というゲームに、よくある一度入ったら出られなくなる迷いの森と違って「一度入ってもすぐ出てしまって奥まで行けないタイプの迷いの森」がありましたが、もしかして蝸牛巷はそのタイプなのか。入り組んでいそうなのにすぐ出てしまって全然マップが埋まらない!!
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入っていく路地ばかり何本も見つかります。色々なタイプの路地があり、本当に路地好きにはたまらない。
きっと行くたびに新しい路地が見つかるんだろうと思います。
路地を出たり入ったりしてるといいところに出たのでそのまま近くの観光スポット「林百貨店」へ。
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お土産物やなんかを売ってる百貨店ですが、屋上には太平洋戦争中に空襲を受けた跡が史跡として残されていました。
再び駅まで歩いて戻り、ホテルにチェックイン。
今回泊まるホテルは駅の真前にあるのになぜかやたらと安い「鐵道大飯店」というホテルです。
こう…安さがすごい!
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これは夜に撮った写真なんですけど、ホテルの正面玄関入るとこれなんですよ。ロビーどころかアーケードゲームの残骸と部分的にゴミ屋敷と化している階段、バイク置き場が丸見え。
チェックインのカウンターにいるとなぜかチャイナドレスを着たお姉さんとTシャツを着たおばちゃんがいて、雀荘に来たのかと思いました。
しかし部屋は意外とまとも!ユニットバスにカーテンがついておらず入浴するだけで床じゅうビショビショになることが確定していたり気になるところはないではないのですが寝るだけなら本当に十分!
歩き疲れたので夕食前にちょっと仮眠を取ることにしました。
1時間ほど寝て目を覚ますと、部屋のドアが開いた気がしました。誰か入ってきたのかと思うと顔の右側をピアノを弾くようにくすぐられる。この触り方は父だ、僕が小さい頃に僕にいたずらしていた父の触り方だ、と思いそちらを振り向こうとするのですがなぜかそっち方向に体が動かない。
すぐにこれは夢で金縛りだと気づき、寝ぼけているのだと分かったのでなんだかんだしているとちゃんと起きたのですが。
今日ロビーを見て本当にここで合ってるのか調べようとして「鐵道大飯店」と検索ワードを入れたところ、関連ワードの先頭が「幽鬼」だったんですよね。
…「出た」ってこと…?
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昼は幽鬼だったんですが今調べたらもっと不穏になってた。鬧鬼は「呪われている」という意味だそうです。
まあ悪意はなさそうなアプローチだったし気にしないことにするか…。
とりあえず夕食を食べに夜市へ向かうことに。
同僚から花園夜市と武聖夜市のふたつの夜市を勧められていたのですが、台南の夜市は開いている曜日が決まっていることが特徴で、屋台もその日開く夜市へ移動して店を構えるのだそうです。
そして今日土曜は花園・武聖どちらも開いているのですが明日は花園だけだそうで。というわけで今日は武聖夜市に行くことにしました。
ホテルを出てタクシーを拾って運ちゃんに武聖夜市へとお願いしたのですが、なぜか止められます。
彼がGoogle翻訳を使って言うことには、「武聖夜市は渋滞している、観光客は花園夜市へ行くべきだ」と。せっかくのアドバイスなので素直に聞いて花園夜市へ行ってもらうことにしました。
その後も運ちゃんはGoogle翻訳を介して日本語で喋り僕は片言の台湾華語を喋るというやりとりをしていたのですが、どうも武聖夜市はとても小さくて花園夜市は大きくて盛り上がってるのでそっちを見てほしいということみたいです。
あとやり取りが終わった後も運ちゃんは信号待ちで止まるたびにGoogle翻訳を入力して「バス停は乗るところと降りるところが同じ」とか伝えてくれるのでロードの待ち時間にTIPSが出るみたいでした。
さて、花園夜市についたのですが。
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合戦場?
この花園夜市はたくさんのぼりが立っているのが特徴なのだそうです。
葱油餅、ケバブサンド、カジキマグロのテンプラ(すりみを揚げた方のテンプラ)なんかをいただきました。どれもそこそこおいしかったです。
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タニシの屋台が複数出ていたのですが日和ってしまいました。試しに買うには量が多いねんな…。
おまけ。
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